7月25日、中潮の満月回り。舞台は泉大津の汽水域。連日の猛暑で大阪湾沿岸は高水温が続き、湾奥では魚の活性低下が目立つ状況だ。それでも汽水域は比較的水が動きやすく、チヌが口を使う可能性は十分あると考え釣行した。結果として短い時合いでキビレと47cmの本チヌをキャッチ。しかし日が落ちてからは驚くほど反応がなく、高水温下ならではの難しさを痛感する一日となった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
当日の状況
この日は中潮の満月回り。夕マヅメから夜にかけて潮が動くタイミングを狙ってエントリーした。昼間の気温は35℃を超える猛暑日で、水温もかなり高いことが予想される。大阪湾奥では連日の高水温により魚の活性低下が各所で聞かれており、この日も簡単な展開にはならないと考えていた。
ポイントは流れが効く汽水域。淡水が流れ込むことで多少なりとも水温が下がり、酸素量も期待できる場所である。こうした条件が真夏には重要になるため、少しでも魚の着きやすいエリアを選択した。
開始早々キビレ
釣りを開始して間もなく、ボトム付近で小気味良いアタリが出る。慎重に合わせると、小型ながら元気なキビレが姿を見せた。
久々に釣ったキビレ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)サイズこそ大きくなかったものの、開始早々の一匹は精神的にも大きい。「今日は魚がいる」という安心感が生まれ、その後の集中力にもつながる。
真夏は一瞬の時合いで複数匹釣れることも珍しくない。そのため、一匹釣れたタイミングはキャストテンポを落とさず、同じコースや周辺を素早く探っていくことを意識した。
ワームでの一尾(提供:TSURINEWSライター・井上海生)本命チヌ登場
その読みは的中した。
キビレを釣った後、再びボトムを丁寧にトレースしていると、今度は明らかに重量感のあるバイト。フッキング直後から強烈な突っ込みを見せ、ドラグを鳴らしながら走る。
ライトタックルということもあり、一気に寄せることはできない。無理をせずドラグを使いながら少しずつ距離を詰める。何度も底へ潜ろうとする力強い抵抗をいなし、ようやく姿を見せたのは本命のチヌだった。
計測すると47cm。コンディションは抜群で、厚みのある魚体はいかにも夏のチヌらしい迫力がある。サイズ以上によく引き、ライトタックルならではのスリリングなファイトを存分に楽しませてくれた。
良型チヌ、よし(提供:TSURINEWSライター・井上海生)やはりチヌはこのクラスになると引き味が格別である。メバリングロッドクラスでも十分やり取りできるが、その分スリルは何倍にも増す。ライトブリームゲームの醍醐味を改めて実感する一本となった。
夜は全くアタリなし
しかし、魚の反応はここで完全に止まってしまった。
日が落ちてからは状況が変わると期待し、まずはフローティングミノーで表層をチェック。ベイトを追って浮いている個体がいないか探ったが反応はない。
続いてワームへ変更し、中層からボトムまでレンジを細かく刻んで探る。それでもショートバイトすらなく、生命感が驚くほど感じられない時間だけが続いた。潮が止まったわけでもなく、水色が極端に悪いわけでもない。それにもかかわらず魚からの反応は皆無だった。
捕食時間は限定的
今回の釣行で感じたのは、高水温によって捕食時間が極端に限定されている可能性である。
実際、魚が釣れたのは潮が効き始めた短いタイミングだけで、その後は完全な沈黙。真夏は水温の上昇によって魚も無駄に体力を消耗したくないため、潮が動いて酸素量が増える短時間だけ積極的に捕食し、それ以外はじっと身を潜めているのではないだろうか。
近年の酷暑では、この傾向が以前より強くなっているようにも感じる。
だからこそ真夏のチニングでは「長時間粘れば釣れる」という考えよりも、「時合いを正確に捉える」ことが何より重要なのかもしれない。
短時間のチャンスを逃さず、その時間に集中して釣りを組み立てることが、これからさらに暑くなる8月を攻略する大きな鍵になると感じた釣行であった。
<井上海生/TSURINEWSライター>



