神奈川県箱根町の富士箱根伊豆国立公園内に位置する芦ノ湖。日本で初めてブラックバスが放流された地であり、南関東におけるトラウトゲームの聖地、さらには本州では少ないヒメマスの釣れる湖。同湖で、これらのベイトフィッシュとなっているのがワカサギである。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)
夏ワカサギのシーズン
大正7年に茨城県の霞ヶ浦から移入され、現在では刺し網漁が解禁となる10月1日の初漁のワカサギは、箱根神社に奉納され、宮内庁に献上される公魚となっている。
同湖のワカサギは、2月から5月にかけて産卵期を迎える。基本的にワカサギは一年魚だが、越年する二年魚や三年魚の個体も存在する。
同湖では、成熟しなかった二年魚、三年魚が6月中旬から釣れ始め、7月下旬にその年に生まれた新子のワカサギが交じるようになる。「夏ワカサギ」と呼ばれ、空バリで釣れるため、知る人ぞ知る人気の釣り。エサ付けの必要がなく比較的浅い場所で釣れるため、初心者でも釣りやすいため、避暑がてら芦ノ湖を訪れる方も少なくない。
北部ポイント周辺(作図:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)同湖のワカサギは湖尻湾から釣れ始め、箱根園、白浜、箱根湾と釣り場が広がる。10月に入るとコベリの浜沖、元箱根湾と湖全域で釣れるようになる。
例年同じパターンで、箱根園沖は数が出るがボート店のある湖尻湾、箱根湾、元箱根湾からはローボートで1時間近くかかることからエンジン船中心の釣り場である。
タックル
その夏ワカサギのシーズンがやって来た。今年は6月中旬から釣れ始め、数は出ないが8~12cmの良型が釣れているとのこと。台風の影響でアユ河川が荒れているのを機に、6月28日(日)に同湖を訪れた。
芦ノ湖ワカサギ釣りタックル(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)タックルは電動リールに自作の39cmの削り出しグラス穂先。試し釣りのため、金袖2号7本バリ仕掛けと白袖1.5号10本バリ仕掛けにオモリは3号を装着。エサは紅サシを交互に付けて様子を見ることにする。
桟橋を離れて、まずは湖尻湾をウロウロと魚探を見ながらワカサギの群れを探す。情報がないので自分で探すしかない。この時期は、ワカサギだけでなくウグイの稚魚の群れなど紛らわしい反応も多々ある。底層だけでなく上層や中層にもワカサギの群れがいる。
ウグイの猛攻
まずは仕掛けを下ろして、魚探に映る群れを1つ1つ確かめてみる。すると、ポツリポツリと釣れてくる。型は8~10cm。単発か多くても3点掛けまでの釣況。底層の群れより、底から2m上のタナのほうが、食い気があるようだ。
湖尻湾の様子(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)魚探を見ながら群れを見つけて仕掛けを下ろしていくが、群れが小さい、群れの動きが速い、群れが浮いている、アンカーを下ろすと群れが散ってしまう。群れを間違えばウグイの猛攻。フィッシュイーターの活性が高く、追い食いさせようとすると、フィッシュイーターに仕掛けを滅茶苦茶にされる。当日は、奏功しながらポツポツとワカサギを掛けていく。
一日100尾も狙う
当日は午前中の5時間竿を出し、釣果は7.5~12.5cmを72尾。平均10cm前後と良型揃い。今年の芦ノ湖の「夏ワカサギ」が、始動したと言っていいだろう。
1時間でこのペース(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)釣った感じでは、魚探を駆使して群れを見つけて仕掛けを下ろす必要があり、初心者が釣れるようになるにはしばらく時間がかかりそう。それでも流し釣りなら、一日100尾超の釣果は出るだろう。
ちなみに、湖の水質がいいためワカサギに泥を吐かす必要はない。鮮度を保つためにクーラーと氷を用意して、釣れたらすぐに氷で冷やすことをお勧めする。
<週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>
芦之湖


