渓流釣りにおいて、川の中を遡行するために欠かせないのがフェルトソールのウェーダーだ。長年使用していると、ソールの一部が剥がれてしまったり、削れて転倒するなどのリスクが高まってくる。今回は、自分自身で行えるウェーダーのフェルトソール交換について紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)
自身で修理かメーカー依頼か
まずはメーカーに修理依頼を出すか、自身で修理を行うかの判断軸についてみていこう。前提として、自身で簡単に交換が行えると判断できる「フェルトソール限定」とさせて頂く。
安価な場合は買い替え
まずは数千円のモデルの場合だが、張替えの手間やソール代を考えると買い替えた方が無難だ。一般的に、ウェーダーの耐用年数は(使用頻度にもよるが)3年程度とされており、使用回数で言うと40回程度が目安だ。この前後でソールに不具合が出たならば、それは寿命と言えるだろう。
高級モデルはメーカーに
3万円を超えるような高級モデルは、メーカーが積極的に「定期的なソール張替え」を呼び掛けている。そのモデル専用のソールも市販されてはいるが、こういったタイプは失敗するとメーカー保証が効かなくなったりするので、多少値が張るとしてもメーカーに依頼した方が無難だろう。
多少高くつくだろうが、遡行する際の安全を買うと思えばいい。
キャンペーンを狙う
渓流やアユ釣りの解禁前後・禁漁前後は、釣具店にて「ウェーダーのソール張替え割引キャンペーン」的な物がよく行われている。高級モデルの場合はこのタイミングで依頼するのが良いだろう。
エントリーモデルは自分で
2万円を切る価格帯の場合は、そもそも張替えるための専用ソールが販売されていない。だがメーカーに依頼すると「修理依頼」となり、しかも古いソールの上から新しいものを貼り付ける……という強硬手段だ。
著者が2025年に調べた際は、修理費用はおよそ5000円程度となっていた。これを考えると、別モデルのソールを購入・加工して、自分で交換を行った方が良いと著者は考えた。
著者の愛用ウェーダー(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)ソールを用意
ここからは、実際の張替えの手順を紹介しよう。まずはソールを剥がすところからだ。それなりの覚悟と力が必要なので注意してほしい。
道具を用意
まず著者は、通販で購入できるフェルトソールキットというオールインワンのセットを用意した。
フェルトソールキット(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)単体で用意する場合は、交換用フェルトソール、接着用ボンド、塗り広げる為のハケ(もしくはブラシやヘラ)、削るためのサンドペーパーだ。調べたところによると、ボンドはG17と呼ばれるタイプの物を使用している方も多い。
その他、必要に応じてクラフトナイフ(カッターでも可)を用意しておく。さらに、接着後固定する際に使用する布製ガムテープも用意してほしい。
ソールを剥がす
まずはソールを剥がすのだが、隙間から力業でベリベリ剥がしてOKだ。
こういった所から剥がす(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)接着剤が強力な場合はクラフトライフを隙間に差込んで、接着剤部分をカットするイメージで剥がしていこう。
剥がし終えた状態(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)元の接着剤をどうする?
一般的には、ここからウェーダー底面に残っている接着剤をサンドペーパーで綺麗に落とすのだが、これが中々大変な作業。というか、著者のウェーダーはどう足掻いても不可能だった。
このように全てを削り落とすのが不可能な場合は、熱湯にしばし浸し、ドライヤーをあてることで粘着力が復活する。著者はこの「温めて再利用方式」を採用した。
新しいソールをカット
続いて、ウェーダーの足の部分を新しいソールと合わせて、はみ出る部分をカットしておこう。著者はクラフトナイフで行ったのだが、案外簡単に行うことができた。
余分な部分をカット(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)貼り付け作業
ここからはいよいよ貼り付け作業開始だ。ボンドから強烈な匂い(シンナー臭)が出るので、ここからの作業は屋外で行ってほしい。
接着剤を塗る
ポイントなるのはボンドの塗布は二段階に分けて行う事と、ソール・ウェーダー両方に塗るという点。まずはソールにたっぷりとボンドを塗り付け、30分程度放置する。これによりソールにボンドを滲み込ませるイメージだ。この時、ウェーダー側は何もしなくていい。
温める
ある程度乾燥したら、今度はソールの接着面をドライヤーで温める。滲み込んだボンドが溶けていい感じになるので、ここに再度ボンドを塗り付ける。
ようやく塗れている感覚になる(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)このタイミングでウェーダーの接着面もドライヤーで温め、元の接着剤を溶かした後、新たにボンドをたっぷり塗り付けておこう。この作業はボンドが乾かないように手早く行いたい。
接着
ソール側を再度ドライヤーで温めたら、かかと部分を合わせるようにして一息で接着を行う。しっかり手で押し付けるようにして貼り付けるイメージだ。その後、剥がしやすい布製ガムテープでウェーダーをぐるぐる巻きにして、しっかりと固定しておこう。
ガムテでぐるぐる巻き!(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)しっかり密着させる
一度ウェーダーを着用し、体重を掛けながら底面を地面に押し付け、その後トンカチ等で底面を叩くことで、しっかり密着させよう。この作業で、内部に気泡が入っていても押し出す事が可能だ。
乾燥
後はこの状態で最低3日程度、可能なら一週間程度、雨が当たらない場所で放置・乾燥させよう。しっかり乾燥させたらガムテープを全て剥がし、ソールがしっかりと張り付いているかを確認する。作業はこれで終了だ。
無事完了!(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)ソール交換は意外と簡単!
著者は今回紹介した手法で、昨年6月にウェーダーのソール交換を行い、そこから今に至るまで丸1年程度/20回近い釣行で使用してみたが、特に問題は起こっていない。
張り替えるまでは削れたソールで釣行しており、何度か転倒の憂き目に遭っていたが、張り替えた後の釣行は実に快適だ。ソール交換は案外簡単に行えるので、ソールの状態が気になっている方は、自己責任にはなるが、処分する前に是非一度トライしてみてほしい。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>


