10月28日、若潮。鳥取県と島根県にまたがる汽水湖の中海。中海は境水道で日本海とつながっている。シーバスやチヌといった海の魚もいる。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース版APC・中濱友也)
スプーンでソルトゲーム
今から200年ほど昔。ヨーロッパの湖で食事中の釣り人が誤ってスプーンを落としたそうでキラキラと水中を落ちていくスプーンに魚が食いついたのを見て、ルアーのスプーンが作られたという話がある(諸説あり)。
今回はルアーの原点である、スプーンで釣りをする。スプーンは、スプーンのすくう部分(つぼ)に形を似せて作られた金属製のルアー。リールを巻くことによってヒラヒラと水中を泳ぐ。また、光を反射してキラキラと光るフラッシング効果がある。主にトラウトフィッシングに使われるが海の魚でも釣れるはずだ。
夕方に砂地の遠浅のポイントへ。日没前の約1時間の釣り。シーバスロッドにPEライン1.5号を巻いたスピニングリールを装備。リーダーは、フロロカーボンライン4号。ルアーは、スプーンの名作、忠さんのスプーンBite、ウエイトは18g。
痛恨のバラシ
キャストしてスプーンが着底したら、リールを巻き始める。スプーンは一定の速度で巻くのが基本。では、どれくらいの速度で巻けばよいのか?それは、スプーンの形状や重さによって違ってくる。足元で少し泳がせてみて、ヒラヒラとうまく泳ぐスピードを見つける。その速度でリールを巻く。
水深が浅い場合や海底に障害物がある場合はロッドを立ててリールを巻くことで、底ずりや根掛かりを防ぐことができる。また、ロッドの立て具合でスプーンの遊泳層を調整できる。表層、中層を狙う場合はロッドを立てる。底層付近を狙いたいときはロッドを寝かしながら巻くとよい。
ロッドを少し立てて一定の速度で巻いているとヒット。中層付近でガツンと食ってきた。ドラグが滑り、ラインが出る。なかなかの引き。沖の方で豪快なエラ洗い。ここでバラシ。シーバス60cmくらいか?バラしたがスプーンで魚を掛けた。
50cm級ヒラメヒット
めげずに中層付近を狙う。お次は、ゴーンと鈍いアタリからの強烈な引き。シーバスとは違う引きだ。岸ギワに寄せてネットイン。正体は50cmほどのヒラメ。なんとスプーンでヒラメをゲット。これはうれしい。スプーンの可能性が広がる釣果だった。午後5時30分には暗くなったので納竿。スプーンゲームで原点回帰することができた。みなさんもルアーの原点に帰って釣りをしてみては?
最後に。最近、釣り場でのマナーが問題となり、釣り禁止の場所が増えている。1人1人がルールを守り、未来に釣り場を残していこう。
<週刊つりニュース版APC・中濱友也/TSURINEWS編>
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