若潮の日は、釣りにいこうかどうか迷う。一般的にあまり良い潮ではない。めちゃくちゃ苦労した記憶があるわけではないが、決して爆釣した記憶もない。しかし、私のメインの釣り物・アジが垂水にすっかり入りきっている。当日は午前中が雨で、おまけに若潮と、なかなか悪い状況だったが、一応アジを釣ることはできた。でも、「若潮でも全然何とかなるもんだな」という気持ちになったわけでもない。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
垂水でアジング釣行
釣行日は10月28日。予報では北東からの風が少しあるみたいだったが、その向きからの風は消せる釣り場を知っているので、恐れずに出ていった。最近よく里心ついたみたいに垂水に来ている。なんといっても釣り場が広いし、大阪南港のように他のアングラーに気を遣わないのがラクでいい。
18時に釣り場に入ってスタート。周りにはエギングアングラーが多かった。今年はアタリ年なのか、よく釣っている場面も見かける。私も実は今年エギングにリトライしようかとリールを買い直したのだが、どうにも食指が動かずライトゲームオンリーできている。ちなみに、前回と同様、今回もアジングタックルで試そうと思っていた1.5号エギを忘れてしまった。エギングにはとことん縁がない……。
豆々アジがヒット
日没も早く、17時には陽が隠れる。マヅメの回遊はその場によってあったりなかったりするが、今回はなかった。秋のアジングは、辺りがすっかりと暗くなって常夜灯効果でプランクトンパターンになってからだ。それがおよそ日没から1時間後なのだが、そこまで待つ必要はなかった。17時半には豆々アジが反応した。
10cm~13cm。まだ微妙に釣りにくいサイズで、困らせてくれる。これが15cmにのった「ちゃんとした豆アジ」になったら、専用ヘッドで簡単に攻略できるのだが、この豆々アジの期間だけは、どうしようもない。でもこの日はわりと調子よく豆々アジが釣れて、およそ40分でツ抜け。
水潮も潮回りも関係なく、ここまでは順調に釣れ続けていた。しかし、もう少し大きい群れを探して移動して常夜灯下に入ったところで、パタンとアタリがなくなってしまった。慌てて元居た場所に戻ったが、また別の釣り人がエントリーしていた。うーん。自分で機を潰してしまった感じがある。
カマスが顔出し
カサゴでも狙うかと曳航場の横で投げていると、回収間際の足元にまたアジの群れを発見した。しかしここのアジ、どうしても足場の条件で、めちゃくちゃ釣りにくい。ドラグを微調整し、角度をつけて何度も放り込んでみたが、かからない……と思ったら、突然大きなアタリがきた。
ぐんぐん首を振る。これはもしかすると25cmクラスの良型、またはサバかな?
なんだ、カマスか。でもこいつ、本当によく引いた。そうそう、豆アジングをしていて急にやってくるカマスって、なんかすごい引いたりするんだよな。ちょっとの時間、カマスがヒットし続けた。リーダーを5lbと、少し太くしてイトを切られないように対策する。5尾釣った。
まだ大きくならないことが不満
この日はジグヘッドのロストもなく、条件も良くはない中、それなりの釣果を上げることができたと思う。だが「一潮ごとに大きくなる」と言われるアジが、この1か月ほどずっと10cm台を超えないことにそろそろ苛立ちを感じ始めた。これは群れごとごっそり入れ替わってくれないと無理かもしれない。アジの成長スピードからすれば、先月10cmだったヤツが今月20cmになっていてもおかしくないのに……。
垂水や泉南のアジングでは、良型は冬を待つしかなさそうだ。大阪湾奥は、今はサヨリだらけ。昨年はこのサヨリの群れが抜けてから一気に中アジがどさっと入ってきて一晩50尾も余裕だったので、その再現も求めたい。この日に関しては物足りない気はしたが、今後の見通しは決して暗いものではない。
<井上海生/TSURINEWSライター>
垂水漁港