アオリイカの数釣りが楽しめる秋は、エギングのハイシーズンで、入門やテクニック向上に適したシーズンだ。今回はオリムピックのロッドを用いて、イカダ釣りでアオリイカや根魚を狙ってみた。さまざまな種類を展開しているオリムピックのロッドの特色に触れながら、実釣の模様をお伝えしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)
イカダでルアーフィッシング
釣りの腕が上達するには、それなりの数の対象魚を相手にトライ&エラーを重ね、引き出しを増やしていくことが必要だ。しかし、対象魚や釣り場の数に対しアングラーが多すぎる状況ではそんな余裕はない。
そんな悩みからアングラーを解放してくれるフィールドがある。それがイカダやカセだ。
イカダ釣りの魅力
主に東海や北陸以西にあり、もとはクロダイ釣りを楽しむ施設だったが、近年はエギングをはじめ、ルアーやサビキ釣りなどが楽しめる場所が増えている。
利用には一人数千円の料金がかかるが、事前に予約して利用するので場所取りで苦労することはなく、仲間内で一定の空間を占有できるので、自分の釣りに集中できる環境が整っている。
また、ショアよりも魚影、魚種とも豊富なので、様々なヒットパターンを学習したり、一度に多様な魚にトライできるので、釣果云々だけでなく、釣りの腕を磨くのに良好な条件が整っている。
そんなわけで、イカダからのルアーフィッシングの様子を紹介するとともに、アオリイカをはじめ、豊富な秋の対象魚を一挙に狙う贅沢な釣行プランをもって出かけることにした。
あみや渡船へ釣行
釣りに訪れたのは9月12日、フィールドは福井県大飯郡の若狭大島にある「あみや渡船」。エギング&五目釣りの人気イカダだ。
実釣を行うのは、名竿カラマレッティーでお馴染みのオリムピックの前神さんと奥戸さん。今回の釣行では、ごく普通のショアスタイルでどのくらい楽しめるかという目的に基づき、エギングではエントリーモデルの23カラマレッティーUXで挑んでもらった。
番手は23GCALUS 832ML。3号前後のエギの操作に長け、多様なフィールドで扱いやすいレングスを備えたショアの秋イカにマッチするロッドだ。
ボトム付近でアオリイカ連打
フィールドの水深は7~10mほど、ボトムは岩底で藻が点在している。シチュエーションとしては、水深のある漁港や地磯と共通する。
ウェイトチューン
前神さんは3号のエギの鼻先に糸オモリを10cm(推定5gほど)巻き、ウェイトチューンを施して水深に対応。状況にもよるが、糸オモリによるウェイト追加は7~8gあたりを最大値としているとのことなので参考に。
開始後まもなく前神さんにアオリイカがヒット。レンジはボトムのちょい上。ヒットパターンは3段シャクリのあと、3秒のステイを入れ、右から左に流れる潮に乗せ、エギをドリフトさせたところでアタリが出たという。
次の投入でも前神さんは釣果を追加。ボトムから1m以内を狙い、フォールさせたエギをロッドで引き寄せるようにしてボトム直上をトレースしてエギを抱かせた。
300g超えアオリも浮上
前神さんは、このあとも立て続けにアオリイカをキャッチ。この時期としては大きい300gアップもキャッチした。
23カラマレッティーUX
エギングではシャクリを終えた直後、エギがフォールに移ったところでアタリが出ることが多い。フォール中のラインのフケ方の変化でアタリを取り、イカの存在やレンジを確認することがヒットを得るための前段階となるが、ロッドにブレがあるとラインの動きに影響が出るほか、手感度にもノイズが入り小さな変化を見逃す原因になる。
今回使用している23カラマレッティーUXは、剛性に優れたグラファイトクロスLVという素材をバット部に用いることで、高い剛性を確保しつつ、軽量化と挙動後の迅速なブレの解消を実現している。
ビギナーにもオススメ
海中のエギやラインの状況をクリアに伝えてくれるこのロッドは、手に取りやすい2万円台の価格と相まって、ビギナーやレベルアップ中の人に釣りを教えてくれるロッドだ。
さて、その後も前神さんは、10分に一匹のペースでアオリイカをキャッチしていった。
依然として時合は続いていたが、今回はエギングとともに楽しめる多様なイカダからのゲームを満喫するという目的もあったので、朝マヅメが終わらぬうちに他のターゲットに着手することにした。