12月4日(火)、茨城県鹿島の長岡丸から出船、タコエギを使ったマダコ釣りに初挑戦した。
マダコは派手な仕掛けがお好き?
近年、シンプルなエギ仕掛けで手軽に狙えるとあって、人気が上昇している。
港に到着すると、平日にもかかわらず大勢のアングラーが集結し、熱気ムンムン状態。全域解禁以来、好調が続いているヒラメ船は満席。マダコ船も好釣りが続いており10人のファンが集まった。
周囲を見ると、エギの上に集寄用のタコベイトや、派手な銀、カラーテープを長さ20~30cmにカットし、これを束ねて付けている。中にはレジ袋を短冊状に刻み、同様に付けている人も。
早々に1kg超えが!
5時30分、飯塚正貴船長の操船で港を離れる。航程60分で、ようやく明るくなってきた釣り場に到着。
ポイントが定まると、スパンカーをたたんだまま、船の舷に風を当て横流しの態勢を取ると「はい、いいですよ。水深は25m。底はゴロタ石が点在しているから根掛かりに注意してください」のアナウンスで開始。
早くも左舷ミヨシで熱心に誘い続けていた望月進さん(川崎市)が湾曲した竿を抱え巻き上げに入った。すぐに船長がタモを手にして横に立つ。
やがて、エギをガッチリと抱いたレギュラーサイズの1kg超えが浮上して取り込まれる。
筆者にも1杯目!
この1尾で船中一気にやる気がみなぎり、誰もが懸命に誘いを繰り返す。
竿先を注視しながら小突き続けていると、クッと竿先がわずかに押さえ込まれた。
「これがアタリだろうか」と、思いながら、なおも小突き続けると重さが加わった。
「ここがアワセどころだ」と、大きく竿を立てると、一瞬根掛かりのような感触がきて、その直後にジワリと浮いた。
紛れもないタコの乗りだ。
あとは決して緩めず、重さを感じながらスムーズに巻き続ける。やがてアベレージサイズがタモに収まる。
1尾釣るとだいぶコツがわかり良型を連釣。
ポイントでは船中連発!
船が流れ、タコの寄り場にさし掛かると、船のあちこちで竿が曲がり、船長は牛若丸のごとく、右に左にと飛び回り、タモ取りに大忙しだ。
右隣の持木さんも巧みな誘いで、次々に良型を取り込む。「タイやヒラメ、カンパチなど、沖釣りはなんでもやるが、マダコ釣りは初めて」と、話してくれたが、誘いから取り込むまでの流れるようなフォームはベテランの域。
左舷トモの清宮さんも良型を立て続けにキャッチ。ロケットダッシュに突入。見事な竿さばきに見入っていると、「この釣りは2回目ですが、初挑戦で18尾釣って竿頭になりましたよ」と笑顔。
アワセのタイミングが重要!
乗りが遠のくと、こまめに船を移動させ、ここぞと思う新たなポイントを選択しては大流しに入る。
すると、再び乗りが訪れる。
アワセが早いと、巻き上げ途中で外れてしまったり、取り込み寸前でバレてしまうこともある。
小刻みに小突いて誘い続けるうち、タコの触れ(アタリ)を感じたら、すぐにアワセは入れず、そのまま誘いを続ける。
するとタコはエサを逃すまいとエギを抱え込む。
ここがアワせるタイミング!
鋭くシャクり上げず、タコを底から引きはがすように竿を大きく立てるようにする。
船中釣果は?
トモ2番に座る石井さんも初チャレンジながら、4尾目のレギュラーサイズ。「ヤリイカ竿を持参したが、パッド部が強く、アワセがバッチリ決まり調子がいいよ」と、満足げだった。
右舷側へいくと、胴の間に座る大島さんも、初挑戦で快調に飛ばす。ミヨシ2番の高橋さんは、終盤にこの日最大の3kg超え。
比較的新しい釣り物だけに初挑戦のアングラーが多かったが、さまざまな工夫を凝らしている人たちが釣果を伸ばしていた。誰もがマダコの釣趣を十分に楽しみ、正月用を確保、11時30分に沖上がりを迎えた。
船中釣果は1.3~3.2kg3~11尾。望月さんと清宮さんが同数の竿頭で、大半の人が5、6尾だった。
<週刊つりニュース関東版 APC・大村隆/TSURINEWS編>