年中、イワナを釣っている筆者ですが昨シーズンまではそれが本格化するのは初夏からで1番のお気に入りの川も6月中旬から探り始めるのが定番でした。今シーズンは2月末からその川が本流と合流するポイントでアメマスを追いかけていた事もあり、前倒しで5月のGW直後から探り始めました。この時期のこの川の状況はデータも少なく果たしてどのような感じなのか?
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター小峠龍英)
堰堤を狙い撃つ
さらに2日後、前回は釣りにならなかった堰堤を攻略すべく再びあの里川を訪れました。この里川が合流する河川は3月にアメマスを狙ったポイント付近でもあり、そろそろ遡上アメマスが来ているのではないか、という淡い期待を抱いての釣行です。到着して水位をチェックしてみると少し高いものの濁りは笹濁り状態で悪くはない模様.この堰堤はとても狭く、幅は6mほどで最深部は恐らく2mくらいですが遡上魚が定位するにはちょうど良い位置にあります。
早速6gのヘビーシンキングミノーをセットして落ち込みに投入、ボトムまで落としてジャークを繰り返して底にいるかもしれない大物を煽る作戦です。対岸よりから順に探ること3投目、ジャークしてフォールさせていたミノーが不意に止まりたるんだラインがピンと伸びていくではありませんか。すかさずアワセを入れると一気に限界まで曲がるロッドにどんどん引き出されていくライン、どうやら想定以上の大物がいたようです。
66cmアメマスをキャッチ
狭い堰堤を駆け回る魚の背中にはしっかりと斑点が見えた事から狙い通りのアメマスであることが分かり喜ぶと同時にタックルの限界以上の剛力に少し慄きます。ランディングネットは小さすぎて入る訳もなくとにかく疲れさせるべくラインテンションを維持すべくロッドを立てていますがもはやこれは筋トレ状態です。
そんな中、こちらの疲れに気がついたのか一気に下流に走り瞬く間に3つの階段状の小堰堤を駆け抜けていくアメマス。急いで追いかけて浅瀬が見えたところで一か八かのハンドランディングを敢行することに。
アメマスの頭が上流に向いた瞬間、流れに腕を突っ込んで尻尾を掴みます。激しく抵抗されますが尾鰭の付け根をガッチリ掴んで一気に抜きあげ勝負あり。
お互い息が上がった状態でしたが何とか即席の生簀に入れて落ち着かせます。サイズを測ると66cmの見事な雄で素晴らしいコンディション。その勇姿を写真に納めて元の場所に帰すと魚雷のようにすっ飛んでいきました。
同じポイントでイワナ
3日後、前日も雨でこの時期の降雨はアメマスの呼び水なのでまず確実にあのポイントにアメマスが入るはず、と考えたら行くしかないと言うことで再びチャレンジすることに。前回とは違うアプローチと言うことでスプーンの5gから始めて反応をみることにします。
ボトム付近をリフト&フォールでで探ること数投、コツンと当たってきたのは前回のアメマスの三分の一のサイズのイワナ。まあ流石にそんなに調子よく行く訳ないか、とこぼしながらイワナをリリースします。アメマス、もといイワナはテリトリー意識が強い鱒族で多くの場合、そのポイントにいる1番強い=大きな魚が最初に反応することが多いので正直その日はその場所にもう大物は居ないと思い始めていました。
とりあえず今度は6gのヘビーシンキングミノーに切り替えて軽く探って上流に向うつもりでした。前回と同じルアーの色違いでフックが尺上イワナまでを想定している小さな物でしたが特に心配していませんでした。この直後、そのせいでヒヤヒヤさせられる事になります。