桜舞う春シーズン、例年通りであればそろそろハク(ボラの稚魚)パターンのシーバスフィッシングを楽しめるころ。4月上旬の午後4時ごろから、ポイントの偵察兼実釣で松阪市の河川河口部を訪れた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・積木 洋)
河口域でのシーバスフィッシング
シーバスフィッシングにおいてナイトゲーム主体になる場合が多いが、自分の場合は可能な限り明るい時間からポイントにエントリーする場合が多い。目視でベイトや潮位、水色などを確認し、暗くなってからの実釣を優位に進めるためだ。
松阪市の河川河口部は幸いにも、前夜に降った雨の影響で普段より水に濁りが発生していたため、明るい時間から魚が動いているだろうと仮定し、実釣をスタート。
タックルはスタンダードな9ftクラスのMLアクションのロッドに、PEラインの1号とフロロカーボンラインのショックリーダー5号をミッドノットで結束。ルアーはアクアウェーブで現在開発中のミノー、スウェイコール90Fとシンキングペンシル、バウフラップ80Sをメインに比較的浅いレンジ主体に用意した。
難易度高めハクパターンで攻略
ゲームの組み立てとして、通常沖に向かってキャストをしたくなりがちだが、まずは手前から探りを入れる方がお勧め。
他のシーズンでも同様だが、特にハクパターンにおいては、足元など近距離に魚が着いている場合も多く、いきなり沖の魚を掛けると手前にいた魚にプレッシャーがかかり、時合いを短くしてしまうことになりかねない。
最初にセレクトしたのはリップレスミノーのスウェイコール90F。岸際の流れが強く出ている壁際からキャストを開始する。流れの中に濁りが絡みつき、実に釣れそうな雰囲気だが反応はない。
角度を変え試していると、ルアーに驚いてハクの固まりがワッと散るのを確認。ベイトを確認した刹那(せつな)、流れのヨレの中でガバッとボイルした。
はやる気持ちを抑え、ポイントを観察する。このような壁際でのハクパターンでは、魚が1カ所に定位していることも多いため、投げれば投げるだけポイントの鮮度が落ちて、釣りにくくなることが多い。食わせるピンスポットをイメージし1投目、ボイルの出たヨレへとルアーを流し込むが無反応。