今年のシーバス釣りは年明けから例年と少し状況が変わっていた。川の水温が異常に高く、2月になってもイナッコが元気な場所も多かった。もちろんバチ抜けもあるにはあったが、バチの量も少なく時合も短いので苦戦が続いた。そこで少し季節が進んだ2月下旬、今年の難解なバチ抜け釣行に再度挑み、シーバスを狙ってみた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)
小河川へバチ抜け釣行
2月28日(中潮)千葉県の小河川へ最盛期のバチ抜け釣行にやってきた。この日は暗くなってから満潮になる理想的な潮回りで、やや風は強いもののこれから弱まる予報で期待が膨らむ。
セイゴラッシュ
さっそく下流の橋脚周りを狙うが、バチはまだ見えず、透明度が高い水中に生き物の姿を確認することはできなかった。潮は動いている時間だが、風が強く本来の流れになっていない。軽いバチ用ルアーでは深い所まで探りにくく、5gのバイブレーションにチェンジ。これでも少しやりにくいが、着底は何とか確認できる。
そこからゆっくりとブルブルを感じないように巻いてくると、手前でアタリが来た。すぐにセイゴとわかったが、これがけっこう引くので面白い。やはり20cmクラスの元気なセイゴだ。そしてここからこの場所お決まりのセイゴのラッシュが始まる。
セイゴに苦戦しながら40cm級をキャッチ
あまりにもセイゴがヒットするので、大きめのシンキングペンシルに代えたり、バチ用に戻したりしたが今度はまるで反応しなくなる。そうこうするうちに風が少し弱まり、本来の下げの流れが出だすと大量にバチが抜け出した。途端に橋脚の暗部で盛大なボイルが聞こえ出し、そこへ流し込むようにバチ用ルアーを入れると、待望のヒット!
やや沈めたのが良かったのか、それとも運が良かったのか、ついにバチ抜けでシーバスを釣り上げた。40cmクラスとあまり大きくはないが、この難しい状況で釣り上げた1匹は貴重だ。その後はすぐにバチ抜けが終わり、ボイルもバチも消えてしまった。ほんの一瞬の時合を見逃さなかったのが釣果の分かれ目だったようだ。それにしても今年のバチ抜けは難しすぎるとあらためて感じる。
今後の見通しとデイゲームのススメ
そんなバチ抜けだが、いよいよ最盛期から終盤へと入る。確かに初夏ぐらいまでは楽しめそうだが、ハクやカニ、エビなどが活動しだすとそちらに合わせた釣りをする方が効率がいい。なぜなら、デイゲームでも釣りやすくなるからだ。水温が上昇して色々なベイトが混じり出すと、シーバスは昼間でも活発にこれを追うようになる。そうなれば夜まで待って釣りをするより、明るい時間にさっと釣って帰ることも可能になる。
場所や潮回りなどを考えることは必要になるが、夜までバチ抜けを待って釣るよりはるかに効率がいい。忙しい人は、ぜひこのデイゲームを考えてみてはどうだろうか。もちろん、夜の方が釣りやすいのは確かなので、夜桜シーバスなんてのもいい。いずれにせよ、昼も夜もシーバスゲームを楽しめるようになるまであと少しなので、楽しみに待ちたいものだ。
<宮坂剛志/TSURINEWSライター>