釣りと共に、海の眺めも味わう。いや、本当は釣りをしている時間よりも、我々は海という大自然の前に体をさらすことに、大きな魅力を感じているのかもしれない。大阪湾沿岸でずっと釣りをしている筆者も、根がロマンチストにできているだけ、今でも海の眺めに見惚れる。特に私が愛する、釣り場としても優れたロケーション抜群のポイントを紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
釣りと共に景色も楽しむ
何もかもせせこましい時代だけあり、海のような涯のない眺めを見ていると、何か心安らぐものがある。気持ちのいい潮風、波の音。晴れた秋の日には、海辺でお弁当なんて食べちゃったりして。至福のひとときだ。釣りだけがすべてじゃない。
私は常日頃大阪湾奥という、ちょっと水質がアレなエリアのアングラーだが、人工的に作られた都市の輝きみたいなものよりも、汚いまま放っておかれている海の方に圧倒的に魅力を感じる。死んだら骨を大阪南港に撒いてほしい・・・・・・とまでは思わないが、須磨とか泉南の澄んだ海ならいいかな、と思ったり。
そんなロマンチストな私が、大阪湾沿岸の、美しい眺めの海を紹介したい。
南は泉南・谷川港、深日港
まずは南から――泉南だ。岬町以南の海は、まったく、同じ大阪の海とは思えないほど澄んでいる。海沿いから工場や何かの人工物も姿を消すので、全体に非常にクリーンな眺め。
谷川港
その中でも、大阪と和歌山・紀北の境界に位置する谷川港を紹介したい。もう少し和歌山に近寄った小島漁港もいいが、ここはちょっと釣り人的にツーリスティックすぎる。谷川港は有料ではあるが車が乗り入れ可能(港の関係者による料金徴収制)、漁港内でも、外向きのサーフに向けても投げられる。わりと乗りやすい消波ブロックが積まれていて、穴釣りもしやすい。海は綺麗で風は心地よく、西側の崖のような山の端に沈んでいく夕日が美しい。
地形変化に富み、潮通しもいいので、沿岸から釣れる魚はほとんどすべて狙える。
谷川港
深日港
もうひとつ、電車釣行も可能な釣り場を紹介しておこう。深日港だ。深日港から直結した釣り場で、エサ屋さんもあり、お手洗いもある。港内は広く、俗に「赤灯台」「白灯台」と言われる方向で外向きでも内向きでも釣りができる。アジやメバルを狙うなら湾内で、タチウオなど中大型の回遊魚を狙うなら外向きだ。
深日港