10数年前に比べれば落ち着いた感のある海上釣り堀ブーム。それでも土日ともなれば予約が取れないほど、根強い人気を保っている。海上釣り堀の解説は本紙で何度も掲載してきたが、今回は少し深堀りして釣り堀の花形である青物について的を絞ってメソッドを紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
エサ
釣り堀では、少量多種のエサを用意するのが鉄則と言われている。青物も同様だが、主に死にエサと生きエサの2種類を用意する。生きエサはアジとウグイ。死にエサなら冷凍カツオ、冷凍イワシ、キビナゴなど。この中でも生きアジとカツオは必ず用意したい。
カツオはいわゆるタタキなどで食べるカツオではなく、ソウダガツオを1匹丸々冷凍したものが売られている。これを現場で切り分けて使う。そのため百均のペティナイフは必ず持参すること。
半解凍状態のカツオの頭を落とし、3枚に下ろして幅2~3cmに切り分ける。このとき内臓は捨てないこと。これも青物には絶好のエサになる。冷凍ソウダガツオは血抜きなどの処理をしていないため、内臓や身に多くの血が回っている。この血のにおいが青物を引き寄せるのだ。血まみれだからといって、決して海水で洗ったりしないようにしてほしい。
同じように冷凍イワシなどは、足で踏んで内臓をはみ出させてから使うと効果的だ。
生きアジは背掛けか鼻掛け。冷凍イワシは下アゴから通して上アゴへハリを抜く。カツオは皮側からハリを入れて身側へハリ先を抜き、返して再び皮側へハリ先を出す。
必須アイテム
サオ受けは必須。イカダ釣りなどで使う第一精工の受太郎なんかが使いやすい。サオを掛けておくだけでなく、青物にタックルを強奪されるのを防いでくれる。直に置きザオにして、タックルを持っていかれた人は何人も見てきた。サオ受けに掛けて、尻手ロープは必ず付けておこう。
タオルは手を拭くだけでなく、釣った青物をスカリに入れるときに必ず使う。スカリに入れるときは尻尾をつかんで頭から入れるのだが、素手だと滑ってせっかくの魚をスカリの外にリリース……なんてこともある。タオルでしっかりつかんで持とう。
他にもタナ取りオモリ、ラインにマーキングするための油性マジック、撮影時に使うフィッシュグリップなど。またスカリの中で魚が死んでしまうこともある。そのため、食料や飲料を入れるクーラーは大きめを用意し、氷も必ず多めに準備しておきたい。