冬の風物詩ともいえる三重県・尾鷲湾のメタルスッテシーズンが開幕。特に今シーズンはスタートから絶好調で、連日アカイカ(ケンサキイカ)やスルメイカの数釣りが楽しめ、ヤリイカも好調だ。魅力満載のルアーゲームを堪能するべく、1月17日の夕方から紀北町引本浦出船のエヌテックマリンに乗船した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 橋本広基)
再びアカイカが連発
潮止まりも近づき、ややアタリが減ってきた状況で、釣りガールでメタルスッテゲームのエキスパートでもある萩原香さんが良型のアカイカをヒットさせる。潮の流れが緩み、スルメイカのアタリが落ち着いたこともあり、狙いをアカイカにチェンジ。
メタルスッテを12号へと軽くし、浮きスッテを小型のものに変更。見事ペットボトルサイズの良型アカイカをキャッチした。アカイカ狙いでは、スッテのシルエットを小さくすることが有効とのことだ。
また冬のメタルスッテといえば、やはりこのターゲットを釣りたい。冬イカとも呼ばれるヤリイカ。なんとこの日はヤリイカラッシュにも突入。
底付近を丹念に探っていた中井船長、萩原さん、打田さん、乗船者の皆さんも時合いを逃さずヤリイカを次々とキャッチ。ヒットレンジはセオリーでもある底付近が多く、誘い方に大きな違いはないが、スルメイカ、アカイカは激しい誘いに反応が良い印象ではあるが、ヤリイカはヒョイッヒョイッとソフトな動きに反応が良い印象だ。
また今回中井船長や萩原さんといろいろ話をする機会もあり、アタリが遠のいた際や釣果が厳しい際の打開策についても聞かせてもらった。
アタリのないときこそ広範囲を探れ
ヒットレンジの共有や実績のあるレンジを丁寧に探ることは重要だが、アタリが少ないような状況では、イカの遊泳層がまとまらず点在していることが多い。そんなときは広範囲を手返し良く探り、高活性の個体を探すことが釣果につながる。
カラーローテやキャストも有効
またカラーチェンジも非常に効果的で、イカはエサが変わると食欲が上がるという話もある。見た目のカラーだけでなく、定番のグローやケイムラに加え、ブルー夜光など発光色にも着目してローテーションすることで反応を探ることが有効とのことだった。
また、こちらは水深方向に探るアプローチになるが、投入の際にアンダースローで前方にキャストし、カウンターを見ながら狙いの水深までラインを出す。その後、ラインテンションを保ちながらリグを足元までナジませることで、扇状に広範囲を探れるというテクニックも教えてもらった。
このように釣果だけでなく、釣り談義に花が咲いた有意義な時間は早いもので、数釣りを楽しめた夜は午後11時に納竿。今シーズンの好調ぶりを実感する釣行となった。
今後も好調が期待できる。アカイカ、スルメイカの猛ラッシュ、ヤリイカの数釣りも非常に楽しみだ。またお土産を追加したい人は、ジグヘッドでの大アジ狙いも楽しめるだろう。尾鷲湾のメタルスッテシーズンはこれからが最盛期だ。
最後に
最後にメタルスッテゲームは、テクニカルな要素を楽しめる一方、船上で釣友たちとワイワイ情報を共有し、手軽な仕掛けで誰でも楽しめるルアーゲームとなっている。食べてもおいしい冬のイカたち。釣って楽しい、食べておいしい、大人の夜遊び。冬のメタルスッテゲームを楽しんでいただければと思う。
<週刊つりニュース中部版 橋本広基/TSURINEWS編>