年末に落ちハゼ狙いで釣行、やや小ぶりであるが釣果を得たので、これをお正月の酒のつまみにすべく、姿のままで甘露煮にしてみようと思った。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・牧野博)
釣ったハゼを甘露煮に
仕事関係の知り合いにプロの料理人の方がおられるので、素直に「魚の骨を柔らかくする方法は何かありますか」と聞いてみたところ、「酢を入れて煮るといい。酢は加熱すると飛ぶので、出来た料理に酸味は残らないですよ」とのアドバイスをいただいた。
また、ネットの料理サイトには、ハゼをお茶で煮る方法も紹介されていた。いい情報を教えていただいたので、早速挑戦してみた。
釣った魚の保存と運搬
釣れたハゼはすぐクーラーやクリールに投入する。そのとき魚が氷や保冷材に直接接触しない様にしたい。
ハゼをさばく
うろこを取り、頭をつけたままでえらと内臓を同時に取る。水で洗って水分をよくふきとる。すぐ調理しない場合は、ラップをかけて冷蔵庫に入れる。
骨を柔らかくする下ごしらえ
なべに昆布を敷き、3で下処理をした12~15cmのハゼ数匹を鍋に入れ、ハゼが完全に浸るくらいの水を張る。
そこに酢大さじ2杯(今回は調味酢を使用)、緑茶100cc(今回はペットボトルのお茶を使用)を入れて焦げ付かない様に注意しながら弱火で煮る。
30分程で煮汁が少なくなってハゼが昆布の上に出てくるくらいになったら、火を止めて、煮汁と昆布は捨てる。この下ごしらえで骨が柔らかくなる。
甘露煮を作る
下ごしらえの終わったハゼの入った鍋に再び水を張り、醤油大さじ2杯、酒大さじ3杯、オリゴ糖シロップ大さじ2杯を入れ、中火から弱火で再び煮込んでゆく。
途中で柚子を少し厚めに輪切りにし、種を取り除いて加えるとともに、柚子のしぼり汁を加えて煮汁がなくなるくらいまで煮詰め、煮汁が少なくなったら同じ量の酒とオリゴ糖シロップを追加して煮込む。
煮汁が少なくなったら火を止めて冷ます。
盛り付け
適当な大きさの皿に、水洗いした笹の葉をふいてしき、その上に甘露煮のハゼを盛り付けた。
他の魚への応用の可能性
できあがった甘露煮を試食したところ、骨は気にならないくらい柔らかくなっていて、頭ごと食べることができた。
甘さと塩気はちょうど良かったが、アルコールを飛ばしても酒の味と柚子の香りはしっかり感じられた。日本酒の味が苦手な場合は、加える量を加減するといいと思う。柚子を加えたおかげで泥臭さはあまり感じられなかった。
ほかの川魚、たとえばモロコやオイカワ、小鮒などでも使えるのではないかと思う。秋口に釣れるデキのピンギスなどでもうまくできれば面白そうである。機会があればチャレンジしてみたい。
<牧野博/TSURINEWSライター>