釣行日は12月6日。クリスマスが過ぎると、「もう~いくつ寝ると~」の声が聞こえ始め、正月の料理はどうしようかと悩むのは毎年のこと。でも日本人ならやっぱり新年はあの魚で祝いたい。そう、魚の王様マダイだ。いろんな釣法が存在するターゲットだが、今回は今人気絶頂のタイラバでお正月用のマダイを狙ってみた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
ヤキサイズの中から良型登場
そんななか、出口さんのリールのドラグがけたたましく鳴り響いた。「ちょっとええサイズやな」と、いつも以上に慎重にやり取りする。やがて浮いてきたのは、45cmほどの刺し身サイズのマダイだ。
そして私のリールからも、勢いよくラインが飛び出す。だがコレは明らかにマダイとは違う手応え。5分ほどかけてじっくり浮かせたのは、70cmに少し足りないぐらいのワラサだった。出口さんによれば前回同船者に釣行時10kgに迫るブリがヒットし、40分ほどかかかって取り込んだとのこと。こんなこともあるので、ドラグの調整はしっかりしておきたい。
ドラグは緩めが基本
そのドラグ調整だが、ぐっとラインを手で引っ張って滑る程度に設定しおくのが基本。ポイントが浅場だけに大型魚がヒットした場合、不意にラインが引き出されることもあるため、ヤキサイズ程度のマダイでもジリッと滑る程度が理想だ。
リトリーブスピードはやや遅め
ここでサオを出していた船長が、30cmクラスのマダイを釣り上げてひと言。「巻きスピードはかなり遅めがいいな」。あまりにバラシが多発するので、リトリーブスピードを落としたところ、がっちりハリ掛かりしたらしい。そこで全員がスローに巻き始めると、若干だがバラシが減ったようにも思えた。
この巻きスピードは日によってヒットパターンが変わる。活性が高ければ、回収のための高速巻きでもガンガン食ってくるし、ミディアムスピードに最も反応がいいこともある。その日その日のパターンを見つけ出すのも、この釣りの楽しみのひとつだ。
最後に大ダイも
ヒットスピードを見つけて、やや釣果が上向いてきたが時刻はすでに終盤。何度か同じラインを流し直していると、トモのアングラーにビッグヒット。慎重なやり取りの末に浮いてきたのは、60cmオーバーのナイスなマダイ。ようやく出た大型マダイがトリを飾り、この日の釣りは終了となった。
数型とも年明けからが楽しみ
さて今回は小型の中から良型を拾うといった感じの展開となったが、この状況はしばらく続くと思われる。ただしその交じる良型の確率が上がってくるのは間違いない。年が明ければナナマル、ハチマルといったビッグサイズの期待も十分。浅場での大ダイとのやり取りはスリル満点。食べても抜群においしい鳥羽沖のマダイ、ぜひ挑戦してみてほしい。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>