このところライトゲームでセイゴが連発している。筆者の釣り場の大阪湾奥はもともとシーバスが多いエリアだが、「セイゴゲーム」とも言えそうなほどセイゴが釣れるのは珍しい。12月のアジ・メバル狙いでのセイゴ連ちゃん。この理由は何か、個人的に考えてみた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
なぜこの時期にセイゴなのか
筆者の印象では水温15℃を下回るとシーバスは釣れ渋る。大阪湾奥沿岸からはシーバスアングラーが姿を消す。冬季は沿岸のどんな大型魚も渋いが、シーバスがその代表格とも言えるだろう。ちなみにチヌも釣れなくなる。この時期はやはり大阪湾ではライトゲームだ。
アジングとメバリングのゲストで、撮った写真を確認すると、12月だけで20尾以上釣っている。筆者が今年の4月~6月にバチ抜けのシーバスで釣ったのはたったの1尾(50cm)だったので、型は違えど同じ魚種としては余裕でこれを上回っている。
シーバスは11月~2月がスポーニングの時期。あるいは生まれてすぐの好奇心旺盛な新子が食ってきている可能性もあるが、30cm超えも数尾釣っているので、おそらくすべてが新子ではないだろう。
12月だけですでに20尾突破
季節外れのセイゴ連ちゃん。筆者が知らなかっただけで、この時期のちょっとした風物詩みたいなものだろうか?いや、今年は多少、イレギュラーな年ではある。大阪湾奥では11月にサヨリが一面に群れ、12月にアジがサヨリと入れ替わって4年ぶりの爆釣。そのかわりメバルはまったくいない。寒波のあとに少し浮上し始めたが、数は少ない。
12月はメバリング1本と定めて釣った日もあるが、その日はメバルがたった1尾で、セイゴが5尾釣れた。メバルの釣り方と同じキワの表層打ちで釣っている。それでセイゴになるのだから、おそらくセイゴがメバルの場所を奪っているのだ。
しかし、どんな日でも12月はアジを釣った数が多い。ここにヒントがありそうだ。
アジ狙い?好奇心旺盛?
筆者の考察としては、間違いなく、アジに対してセイゴが何かのモーションを起こしているのだと思う。主には15cm程度の豆アジだ。セイゴのアベレージは30cm弱。おそらく豆アジを丸呑みにするほどのことはできないが(できないですよね?シーバスアングラーのみなさん……)、豆アジの群れにテンションが上がっている、と読む。
豆アジを追いかけまわして遊んでいるか、実際に多少は食っているのだろう。この時期のシーバスはコノシロパターンらしいが、大阪湾奥にコノシロというベイトがどっさりと入ってくるのか、私は知らない。あるいはその代わりに今年は豆アジをメインベイトにしているのかもしれない、とも思う。しかし、ベイトはともかく、そもそも冬季のシーバスはそんなにルアーに食わないはずだが。
好奇心、食欲旺盛――そうやってアジを追いまわすために、ついでにライトゲームのワームにもバイトしてきているのだと推察する。アジがいると、海は全体的に元気になるのだ。
小雨パターン、キワ着きが顕著
一釣行最大数のセイゴを釣ったのは、小雨の海だった。典型的な小雨パターンで、雨が海面をぱーっと叩いてだんだんと激しくなっていく中で、5尾連発した。
このときにはパターン化できるのではないかとさえ思った。間違いなくマイクロベイト着きで、豆アジ用のフックに1.3inchのワームに食いまくってきた。キワに寄せすぎたところで、チヌかもしれないが、でかいやつを掛けて一瞬で切られたこともある。小雨のときにはこういうアクシデントもある。
シーバスアングラーのみなさんは、この冬退屈しているならセイゴを狙ってみてはどうだろう?20cm~30cm、最大40cm弱がメインとなるが、何か釣り方をパターン化できると思う。豆アジも壁にくっついていて、レンジは中層くらい。セイゴハントの参考にしてほしい。
<井上海生/TSURINEWSライター>
大阪湾奥