釣りの釣行前後や釣行中の食事はいつも特別に美味しく感じるものだ。中でも特に印象に残っている食事をピックアップしてみた。意外に思われるかも知れないが、釣りとインド料理の相性はバツグンだ
(アイキャッチ画像提供:大山丸)
初めて釣ったメジナの刺身
幼少期に南房総に家族旅行に行ったとき、港の岸壁からノベ竿で釣りをした。すると玉ウキが沈んだのでアワセるとその魚の引きに驚いた。1人では到底太刀打ちできない強さなので、父が助っ人として一緒に竿を持ち上げ無事にキャッチ。釣れたのはメジナでそれなりの大きさだったことを覚えている。他の釣り人達から祝福の声を掛けてもらいヒーローになった気分だった。
宿泊先の旅館に釣ったメジナを持ち込むと姿作りにしてくれた。姿作りの美しさと自分で釣った魚の美味さに感動した。この経験は筆者が釣りへとのめり込む大きな出来事だった。
天ぷら船での食事
子供の頃、町会主催のハゼの天ぷら船に家族で参加した。確か10月頃だったと思うが、かなり寒い一日だった。ハゼは順調に釣れてとても楽しく感じた。
お昼に皆で天婦羅を囲んで和やかな雰囲気での食事となった。天ぷら船は初めての経験だったので凄く感激した。さらに下船後にいただいた、船宿特製の豚汁は身体も温まりとても美味しかった。今でも強く印象に残っている食事になった。
市ヶ谷フィッシュセンターへコイ釣り
数年前に久し振りに市ヶ谷フィッシュセンターに釣行した時のこと。インド料理店の中で筆者が一番好きと言っても過言ではない「アジャンタ」が近くにあるのを思い出し、どうせなら釣りをしながらアジャンタのお弁当を食べたいと思いついた。
釣り堀に向かう前にアジャンタに寄って「麹町駅弁」を購入。
この日は入れ掛りで次から次にコイがヒット。午前中で20匹程釣ったところでお楽しみのランチタイムにした。何度も食べたことのある麹町駅弁だがこの日が一番美味しく感じた。大好きな釣りとアジャンタの夢のコラボが実現して、まるで盆と正月が一緒に来たような気分だった。
また、別のある時自宅の近くの船宿から夜釣りのカサゴ船に妻と乗り込んだ時のこと。昔から徒歩や自転車で船宿に来る人に憧れていたが当日は筆者たちも徒歩での釣行。そこで出船前に釣り座でタックルの準備を済ませると、ビールで乾杯!
車釣行ならアルコールは飲めないし、何より自宅が徒歩圏内なので安心だ。そして自宅から持ち込んだピックルやパパドといったインド系のツマミでビールをグビグビ飲んだのは強く印象に残っている。
この日の釣果が最高だったことも書き加えておきたい。
貧果とフライドチキン
知人と妻と3人で釣行したある日のこと。この日は絶不調だったため当初予定していた納竿の時間を大幅に延長したが結局ダメ。
知人と別れた後、現地近くの飲食店で食べれば良かったものの、タイミングを逃してしまい自宅近くまで戻ってきてしまった。結局途中にあるケンタッキーフライドチキンでテイクアウトして自宅で食べることになった。
自宅に着いたのは22時過ぎ。しかしお腹が空いていたので、妥協無くフライドチキンなどを2人で食べまくった。もちろん酒もかなり進んだ。結局食べ終わったのは23時過ぎとなり、遅い時間にハイカロリーな食事を取ったことに罪の意識を感じてしまったが、妻と共に今では良い思い出になっている。
自分の釣りに関する思い出を語る時、子供時代のことが多い。そして必ず父親との思い出に浸る。子供時代は全てが新鮮だった。その頃の気持ちを忘れずに、これからも向上心を持って釣りを楽しみたいと考えている。
<藤倉聡/TSURINEWSライター>