挑戦なくして現状維持もままならない。それはヘラの世界も同じ。失敗を恐れず突き進め!マルキユーインストラクター・吉田康雄に与えられた使命はまさに挑戦。「先生」になんてならなくていい。いつだってどこだってザ・チャレンジ!
第67回のテーマは「たまには野でのんびりと」。竿18尺グルテンセットの底釣りにチェンジして起死回生を狙うも、目スレのみで終わってしまった今回の実釣取材。手遅れであるが吉田に反省の弁を述べてもらおう。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
触りがないときの釣り方
静岡県沼津市にある門池で、のんびり釣りを楽む。しかしあまりにのんびりし過ぎたのか半日やってアタリオデコだった吉田。
宙の両グルからグルテンセットの底釣りにチェンジすると、すぐにウキが消し込み良型地ベラの目スレ。釣り方は異なれど、へらニュースライター山口氏も魚はヒットしなかったが消し込みアタリを数回出している。
スレのあとウキは動くかい?
「いえ、ノーピクになってしまいました。触りもないのでエサの近くに魚がいるのかいないのかさえ想像がつきません」
吉田だけでなく、記者も山口氏も消し込み以外の動きを見ていない。つまりノー触りからの消し込みばかりだった。これってどういうことかな。インストラクターらしく解説を願いたいんだけど。
「いつもケチョンケチョンの言い草なのに、こういう時だけ先生扱いですか(苦笑)。でも正直、ボクにだってわかりませんよ。ただ一つ言えるのはいても食い渋っているのは間違いないですね」
そうなの?だって消し込むほど強いアタリが出てるじゃない?
「底釣りで消し込みなんてほぼ食いアタリではありません。ですがエサの近くに寄ってはきている。ゆえにハリスなどに魚体の一部が触れて糸ズレアタリとなったのでしょう。今回は目だったわけですが」
なんで食わないのか?
「それがわかれば誰も苦労しませんよ。だから想像の世界でしかないのですが、糸ズレアタリは出ても触りがないのですから、エサへの反応は乏しいのでしょう」
なるほどね。
「ですが、ここではなぜ触りが乏しいのかが問題なわけです。そもそも寄った数が少なくて活性が上がらないのか、それとも寄っているタナが違うのか。いずれにしてもエサ本体に興味を示していないことは確かですから、これをどうにかするならだまし釣りの手法、つまりはセット釣りしか対応方法はないと思えますね」
それってウドンセットのこと?
「はい。エサそのものに興味を引かせる釣りではなく、バラケ粒子を吸いあおらせて食わせをそこに紛れ込ませる釣りですね」
その釣りは誰も試してないね。
「そうなんです。野釣りだからと、ついついそれらしい釣り方にこだわってしまいましたが、今日の釣況からすればタナはどうであれウドンセットを用いた釣り方がよかったかもしれませんね。ですが今回バッグにそれらしきエサはいっさい入れてきていませんので、その時点で敗北しているわけです」
では仮に今日の釣況に合わせるとしたら、吉田はどんな釣り方を選択するの?
「中尺竿を用いたセットの宙釣りですね。関口さんが竿12尺両ダンゴの深宙釣りで消し込みアタリを2回出しているのがヒントになります」
なるほど、両ダンゴでは食わせられないがセットならあるいはってことね。
「はい。底釣りであればやはり段差の底釣りが有利でしょうね。しかも大段差で食わせのフォールを意識した釣りが面白いかもしれません。まあやってみなければわかりませんので、想像でしかないのですが」
夕まづめまで粘るも……
夕まづめの時合いを期待したが、吉田の目スレを最後に3人ともウキは動くことなく終了した。
「せっかく遠くまで来て頂いたのに申し訳ありません」
「何をおっしゃいますか。釣れないのは自分のせいです。しかもボクに至ってはスレさせているわけですから」
「そうですよ。吉田に気を使うことはありませんよ(笑)。これに懲りず、また機会があったら野釣りでご一緒させてください」
「いいんですかまた野釣り場で?」
「はい。野釣りのほうがイジメがいがありますから(笑)」
「カンベンしてくださいよー」
次回は「椎の木湖フライデーオープンに挑戦」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
門池
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