11月に入り、日中もすごしやすい季節になってきた。暑さを感じる日もあるが、少しずつ秋の気配を感じるようになってきて、海水温も22度を下回るようになっており、待望のクロ釣りシーズン到来となってきた。そこで11月3日に、クロを狙って大分・鶴見・羽出港より出港の渡船春日丸を利用して午前3時に港を出船、鶴見大島へ釣行した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・田野貴幸)
鶴見半島で磯釣り
ここ最近はナイターでサバが釣れていることもあり、多くの釣り人がめぼしい磯に上がっている中、船長の勧めで鶴見半島先端部の「大末」に上礁した。
当日のまきエサは、オキアミ生3角に、集魚材は、全棚さぐりグレとフィールドグレを各1袋混ぜたものを使用し、つけエサはオキアミ生を使用した。
釣り場と潮流の状況を考慮し、図の仕掛けを組み、午前6時30分よりサオを出した。
沖は上げ潮の本流が左方向へ流れているが、釣座正面の潮はゆっくりと右方向へ流れており、まずは磯ギワから5m以内の範囲をサオ1本のタナで探ってみると、仕掛けがなじんだタイミングでイサキがヒットした。2投目も同様の潮筋を狙ってみると、先ほどよりも少し遅いタイミングでアタリがあり、今度は鶴見サイズといわれている35cm級の口太(クチブト)グロがサオを曲げてくれた。
40cm級口太グレを見事キャッチ
幸先の良いスタートを切ることができたが、その後は立て続けに足裏サイズの尾長(オナガ)グロが釣れるようになったため、狙うポイントを少し沖にシフトし、先打ちしたまきエサに仕掛けを合わせていくと、仕掛けがなじんでウキがわずかに沈みだしたタイミングで先ほどと同サイズの口太のアタリがでた。もう1尾追加した後はイサキのアタリが頻発し、クロのアタリが遠のく時間帯が続いた。
潮止まりの正午前に、足元の潮の流れが右方向から左方向へと変わり、つけエサが残るようになったため、少しずつタナを深くしていき、サオ1本と1ヒロのタナまで深くしたところで少しだけウキが押さえ込まれるようなアタリがあり、今までよりも少し強い引きがサオを通して伝わってきた。慎重にやり取りしてタモに収めると、40cmをわずかに切ったコンディションの良い口太だった。
潮止まりまでの間、クロの時合いとなったのか、ぽつりぽつりと35cm前後の口太のアタリがあり、10尾ほどクロの釣果を得ることができた。
イサキも好調にヒット
その後、下げ潮に変わってからは、イサキのアタリのみとなり、お土産にちょうど良い25~30cmまでのイサキを20尾ほど確保できたところで午後3時の納竿時間を迎えた。
これから海水温が低下していくごとにクロの活性も上向いてくるものと思われるが、潮の変化、クロの捕食層の変化に対して的確なアプローチを行うことにより、好釣果を得て寒グロ釣りを楽しみたいものだ。
<週刊つりニュース西部版APC・田野貴幸/TSURINEWS編>