郡上のコイは活発化してきた。今まで見えなかったコイがあちらこちらで姿を現し始めた。アユ師が減って川が静かになったのが要因だと思うが、来るべく冬に備えて秋のコイは荒食いする。10月5日は岐阜県郡上大和の杉ケ瀬の大淵でサオを振った。事前のまきエサは終えているので食うはず。のべ竿で勝負だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・松森渉)
長良川郡上で色ゴイ釣り
風が吹いていたので短めの7.2m、水中イトはフロロカーボンライン5号通し、エサがボイリーなのでヘアリグ仕掛け、エサはパイナップル味のボイリー15mmだ。まきエサをしたポイントをのぞくとコイがウロウロしている。まるでエサを待っているようだ。
投入すると、すぐに寄ってきて興味深々でエサの周りをウロウロしている。エサを吸ったり吐いたりしているところが見える。エサをくわえて泳ぎだしたところで大アワセ。確かな重量感だ。そして次の瞬間上流へ疾走。ニシキゴイだ。
上流へ走るのをサオを曲げて耐える。何度か息を吸わせ弱ったところですくい込んだコイは60cmのニシキゴイ。傷を負っていたのでリリースした。
ここから色ゴイ祭りが始まった。次にヒットしたのは40cmクラスの白い色ゴイで目が真っ赤。続いて30cmほどの白いドイツゴイが釣れた。昨年もこの辺りで釣っている。
最後は黒い野ゴイをヒットさせたい。野ゴイの前にエサを持っていくと、横から奪い取るように白いコイが走った。そして下流へ疾走。のされそうになるが耐えて取り込んだのは40cmオーバーの白いドイツゴイ。これで満足して納竿した。
52cmニシキゴイ登場
翌週の10月12日は郡上大和の通称ゴリンでサオを出した。昨年93cmの大ゴイをゲットした思い出のポイントだ。そして今回もデカいコイがいる。茂みに隠れて狙う。エサを投入すると興味を示すがくわえようとしない。そうこうしているうちにコイは去っていった。
今度はニシキゴイが姿を現した。目前にエサを持っていくとくわえた。反射的にアワせると、掛かったと同時に下流へ走る。大型ではないが深場に潜られたので苦戦したが、なんとか浮かせ、息を吸わせ弱ったところで取り込んだ。52cmの丸々肥えたニシキゴイだ。
72cm野ゴイでフィニッシュ
時計を見ると午後3時すぎ、活性が上がってきたのか場荒したすぐでも姿を見せた。この好機を逃してなるものかとサオを振る。そしてコイがエサを吸ったり吐いたり。ドキドキの瞬間だ。
コイがエサをくわえて泳ぎだした所で大アワセ。掛かったコイは対岸へ走り大暴れする。深場だと分が悪いが、運よく上流へ走った。ここで勝負を決めるしかない。息を何度も吸わせ、そろそろだろうと近づくと対岸へ走る。コイは弱ったと見せかけて弱っていないのだ。そして無事に取り込んだのは72cmの野ゴイで体高もあった。
郡上のコイは11月中ごろまでが最盛期。アユやアマゴで有名な郡上だがコイ釣りも熱い。ちなみに郡上でコイを釣る際の入漁券は雑釣券(1000円)で楽しめる。禁漁期間はなく年中OKだが、ただし20cm以下はリリースとある。興味はある人は挑戦してみては。
<週刊つりニュース中部版APC・松森渉/TSURINEWS編>
長良川
この記事は『週刊つりニュース中部版』2023年11月10日号に掲載された記事を再編集したものになります。