シンプルな仕掛けで大物が狙えるクロダイの前打ち釣り。快適な釣りをするための事前準備としてタックル、装備と述べていきましたが、いよいよ実践編です。人それぞれ、地域によってもこだわりの釣法があることと存じますが、私なりの解釈ですので少しでもお役に立てれば幸いです。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライターかにおけ)
ポイントの選択
フィールドに立ったならまず周りを見渡して自身の立ち位置を確認しましょう。どこに何があるかを確認して釣りの進め方を組み立てます。そして目の前から静かにアプローチ。最初の1投がポイントの特徴……水深、流れ、水の色、いろんな情報を教えてくれます。次のアプローチに生かしましょう。
狙い目は消波ブロックが切れている所や沈んでいる所、ゴロタ石周りで流れが少し緩んだ所がいいようです。ブロック帯なら穴釣りの要領で、比重の高いフロロカーボンラインのハリスの長さ分、水中に馴染ませます。流れが強いポイントは少し沖にアプローチするとうまく馴染んでくれます。あとは張らず、緩めずの要領で底までゆっくり落とし込みます。ゴロタ周りはエサを剥がしながら、転がしながら流すようにします。
着底するまでにアタリが出やすいのでここは集中するところです。
ひたすら探り歩く
細かいテクニックは不要、アタリがないようなら一箇所で粘らず、少し間隔をおいて同じようにアプローチしながら移動します。散歩の気分でどんどん釣り歩きましょう。
前打ちはストラクチャー狙いなので根掛かりはつきもの、特に岩カニは1秒以内に剥がさないと底にしがみついてしまうので注意です。根掛かってしまった
ら焦らず、糸を縮めて穂先を軽く振るとうまく外れることもあります。
うまく回収できたら仕掛けのチェックを忘れずに。根ズレで糸が傷んでいないか、針が曲がっていないかなど、次に訪れるワンチャンを逃さないためにもその都度チェックを心がけましょう。
私は針先の多少の曲がりならフックシャープナーを使って2、3度磨きをかけ、鋭利な状態にして再利用しています。ハリスは根ズレを想定して矢引より少し長めにとり、キズがついたならどんどん結び直すようにしています。面倒でも常にタックルのチェックを怠らないことが気持ちに余裕が生まれ、次がナイスアプローチになります。
迷わずアワせてみる
このように足を使ってどんどん探り歩き、着底前後は集中します。そこでなんとなく?の違和感があれば全集中です!
コツン!とか、モゾモゾしたり、穂先がお辞儀をしたり、逆に糸がフッとふけて緩んだりしたなら迷わずアワせてみましょう。聞き合わせでも良いです。何もなければエサのチェックを。エサがつぶれた状態ならクロダイの可能性大です。齧られていればフグの仕業かもです。
同じポイントに再度アプローチしてみるのも効果的。違和感ありで迷わずアワせます。次の瞬間、長い竿が弧を描き、ずっしりと重みを感じます!