和歌山県日高郡の印南町にある印南港の勝丸。船長の浜口さんは、この道30年以上の大ベテラン。「タイ釣りカッチャン」「印南のカッチャン」と呼ばれ、多くの釣り人から親しまれている。当船の釣り場となるのは紀中に位置する切目崎沖。黒潮の影響を色濃く受けて海は暖かく、年間を通して多彩な魚が狙える。
(アイキャッチ画像提供:勝丸)
印南沖の魅力
外洋と接したこの釣り場は、出入りする魚もフレッシュで場荒れしておらず、マダイや青物、イサギなど大阪湾などの内海と比べてグッと好釣果が期待できる。
また、暖海特有のメイチダイなど美味で珍しい魚が交じるのも魅力だ。
タイ釣りカッチャンの愛称
マダイを主役に置きつつ多彩な魚を狙えるのがオキアミ五目釣り。勝丸はアカイカの時期を除き、ほぼ通年この釣りで出船している。
船長自身、「タイ釣りカッチャン」の名で呼ばれるほど釣り人から信頼が厚い。そんな名人に釣らせてもらえるのも魅力だが、
・船長にヒントやアドバイスをもらいながら釣りをすること
・すご腕の常連さんのテクニックに触れること
これらの体験を経て、釣りの腕を磨くことができるのも釣果以上の収穫だ。
マダイが主役のオキアミ五目
マダイやチダイをメインに、イサギやアジ、メイチダイやコロダイなど対象魚が豊富。
ベストシーズンは秋と春。秋は中小型のマダイやチダイの数釣りが楽しめ、メイチダイなど当地ならではの獲物も豊富。中小型メインといっても、60cm級のマダイは十分期待できる。一方、春から初夏にかけてはマダイの型狙いの時期。70~80cmを超える特大サイズが期待できる。
タックル
サオは2.5~3mのマダイザオ、ウネリを吸収して仕掛けを安定させられる胴調子のものが好適でオモリ100号が背負える強さのもの。
リールは中型の電動リール。ミチイトは4~6号を200~300m巻けば十分だ。
仕掛け
テンビン:全長60~70cmの半月テンビン
まきエサカゴ:小型のカゴ(レギュラーサイズのコーヒー缶ぐらい)
オモリ:80~100号
仕掛け:全長6mの吹き流し仕掛け、枝スの長さは30cm、太さは5号
ハリ:グレバリ10号など(大型に的を絞る場合は、ハリス6号推奨)
釣り方
主なポイントの水深は50~80m。船長がそのとき指示するタナによるが、底を10mほど切ったら、アタリの有無や釣れてくる魚種を見てタナを調整する。タナ調整については、船長からアナウンスもあるが、自身で判断できないときはアドバイスをもらおう。
まきエサは小まめに再投入しながら、少量ずつ撒くのが良い。大きなカゴにたくさんまきエサを入れて放っておくのはNGだ。うまくタナを的中させれば、サイズや魚種を釣り分けることもできる。こういった試行錯誤がこの釣りの最大の魅力だ。
年間を通しての楽しみ方
ほぼ周年狙えるマダイだが、先述の通り秋は数釣り、春~初夏が型狙いの時期となる。イサギも周年釣れるが旬は4~6月。鬼アジと呼ばれる大型のアジも春~初夏が好期。成夏から初秋にかけては夜釣りのアカイカのシーズン。ウキスッテの胴ツキ仕掛け、イカメタルとも楽しめる。
アクセスその他
豊かな海のある印南市は、大阪近郊から阪和道を通って1~2時間の距離。勝丸へのアクセス、詳細は以下のリンク先を参照のこと。
<五井/TSURINEWS編集部>
勝丸
「タイ釣りカッチャン」、「印南のカッチャン」などと呼ばれている船長が、マダイ、イサギ、青物、アカイカの4種の釣りを案内。いずれのポイントも港からすぐなので、和歌山の海を心行くまで堪能できます。宿泊無料、道中は電車、手ぶら釣行もOK。