第52回のテーマは「ノルマは48cm超IN片倉ダム」。8月21日(月)の取材初日、ダムサイト近くの岬に入釣した吉田は竿15尺タナ2本からスタートするも、いいとされる朝時合いを逃してしまった。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
ポイント選定の候補は2つ
8月21日(月)の実釣取材初日。相変わらずの酷暑予報のなか、レンタルボート笹川から5時30分に出舟。記者が引き舟してポイントを目指す。
本来ならポイント選定から吉田に任せるべきなのだが、右も左もわからない同湖初心者の彼にそれはあまりにも酷と言うもの。そこで数カ所のポイントを記者が案内。そのなかで、彼のフィーリングにマッチするポイントを選んでもらう形を取った。
当時、多くの常連が真っ先に向かっていたポイントはダムサイト周辺、それと中島岬を回り込んだ南向きの2カ所。しかし単独舟より速度が劣る引き舟で、1級ポイントに入るのは無理がある。よってこの2カ所は最初から除外し、B級ポイントに的を絞った。
「となると候補はどこになりますか?」
親水公園下かその対岸の岬、あとは中島岬寄りに皆が入るから、そのさらに上流側か衛士橋上下流の立ち木かな。
「舟着き場から見て下流方向に舟を向けたのはなぜですか?」
常連の顔ぶれと舟の数だね(笑)。上流方向に何人が行きそうか大方見当がついていたから、だったら下流方向のほうがまだ入れる可能性があるかなってね。
しかし、やはり人気のダムサイトはすでに入れる余地がなかった。1人なら何とかなるが写真撮りの関係上、2人並んでとなると厳しい。
となると残る候補は親水公園下か、その対岸の岬の2つしかない。
「たった2カ所しかないんですね」
入ろうと思えばポイントはいくらだってある。でもね、直近では誰もエサを打ってないし、そもそもモジリとかもない。釣れている時(好時合い)なら冒険もいいけど、今みたいに時合い落ちのタイミングでは、少しでも可能性のあるポイントに入りたいからね。まして今回は取材なんだし。さあどっちにする?
岬先端で竿15尺→18尺
記者としては午後から日陰になる(釣れる釣れないに関係なく涼しいから)親水公園下をチョイスしてほしかったが、吉田が選んだのは終日日当たり抜群の親水公園対岸。通称・岬と呼ばれる立ち木ポイントだった。
なんでこっちを選んだのかな?
「常連さんと話していたので関口さんは気づいていなかったかもなのですが、さっきモジリが一発岬先端のほうであったんですよ。バスのボイルとも違うし、あれはたぶんヘラのモジリだったと思うんですよね」
コイって可能性もあるよ(笑)。
「はい。でも尾ビレは見えなかったし、あれは絶対にヘラです!」
吉田がそこまで言うならやってみるか。
岬先端南向き、もっとも沖にある水面から1本だけ突き出た立ち木に舟の頭を縛った3点留め。
どうでもいいけど仕掛けを水中に垂らすなよ。舟の真下は立ち木だらけだからね。
「そうなんですね。であれば取り込みは、沖で浮かせて一気にタモ入れしないとまずいですね」
そういうこと。って、もしかしてすでに釣れる気でいる?
「もちろんですよ。任せてください!」
いいよ、いいよぉ。その根拠のない自信(笑)。
舟を沖に出したマージンがあるので、竿は操作性重視で15尺竿を継いだ吉田。エサはマッシュ系両ダンゴでタナは実績のある2本からスタート。
なおここのところどのポイントに入っても(1級ポイント含む)朝時合いで、10時すぎにはウキがシラーとしてしまう。できれば早いうちにケリをつけたいところだったが、触りは出せてもアタリまで連動させられず時計はすでに9時になろうかというころ。
「うーん…でも、まだ何か触っているんですよねぇ」
竿を15尺から18尺に替えて何とか食い下がる吉田だったが一発だけいいカラをもらっただけで、とうとう朝時合いは終了してしまった。
次回も「ノルマは48cm超IN片倉ダム」です。
<週刊へらニュース編集部・関口/TSURINEWS編>