粘った甲斐があった。この日は今季釣れていなかったシーバスを1尾手にすることができた。欲を言えばもう2尾獲りたかったが今季初のLTシーバスの価値は高い。釣り上げたときには久々に声が出た。大阪湾奥、6月17日のバチ抜け・小魚ベイトの釣行をレポート。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
当日の状況
新月の大潮周り。バチ抜けには決して良い海とは言えないが、建物の灯りのおこぼれがもらえるようなポイントに竿を出した。アタリが出なければメバルに切り替えるか、というプランでメバルタックル、PEライン0.3号でプラッギングメイン。実はその前の夕暮れの時合いにはアジを狙ったが、アタリ1つしか捉えられなかった。今年の湾奥の梅雨は回り物が厳しい。
釣り場にはバチが湧いている気配がない。海面を照らすと少しだけ寄ってくるが、クルクルバチ未満という感じ。ちなみにクルクルバチには、「アシナガゴカイ」という正式名称があるらしい。へえ。
LTシーバス釣行
ボラの姿がオープンにはない。ここ最近のLTシーバスでは必ずボラがうようよといて食ってきたりラインが魚体に擦ったりと釣りにならなかったので、これは助かる。オープンにLTにしては大きめの70mmプラグをぶっ飛ばして引いてくる。この釣り方だと沖でも食うが、足元まで引いたときにシーバスがバコンと食ってくるので面白い。
反応がないので、いつものように足元打ちにチェンジした。バチの姿があまりにも少ないので、クルクルバチイミテートはやめて、ルアーはちょっとサイズダウンしたくらいの60mmにかえる。徹底的に足元を打つ。キワキワ、キワキワ……。
50cm弱シーバス登場
するとテンションが抜けるような感じでバイトがきた。大きいメバルかな?しかし浮上してこない。尺?と思ったら頭を振りはじめる。なんだチヌか、45cmくらいかなと少し強めに浮上させてくる。
なんだ?魚体が細長い。頭が丸っこくも見えたのでボラか?と散々、疑心暗鬼になりながら、最後の最後にタモ入れするまでシーバスだと確信は持てなかった。
サイズは50cm弱くらいと小さいが、小魚だかバチだかとイミテートした、夏前のギリギリの1尾だ。正直今年は80%あきらめていたので、なんとか獲れたのはもう飛び上がるほど嬉しい。よっしゃと声が出た。
アタリ立て続けに2つ
その後は1時間ほどアタリが止まった。ワームでメバルに切り替えようか、レンジを入れて沈みバチについたシーバスを狙い直すか思案していると、突然のバイト。またしても抜けアタリで、あれー?という感じでラインが引き込まれていく。
ドラグは周到に設定していたはずだが、このシーバス、異常にラインを出して首を振る。間違いなくでかい。底へ底へと引き込む。ドラグを入れ直して臨戦態勢を整える。ランカー級とLTでやれるか、1分ほど様子見のような格闘の末、突然フックアウトした。膝をつくような思いだ。「でかかった」と何度も嘆き声が漏れた。あれは確実に大きかった。
今回は新月大潮だろうとシーバスの潮じゃないと言われようと、もはやあきらめる手はない。執念深くいくと、同じルアーにバイト。しかしフックアウト。3尾獲れたはずだが、結果的に最初の1尾に終わってしまった。ルアーは紫カラーへの偏食、このパターンも大阪湾奥のLTシーバスでは顕著なのだ。
パターンはちょっとナゾ
途中から徹底したことだが、もっともっとキワにタイトにという今回のパターンをもう少し早くやるべきだった。バチが湧いていない状況でバチ抜けっぽい食い方をしてくるのはヘンな感じ。謎パターン、いや小魚パターンかな?とにかく今のシーバスはキワだ。まだ20℃と夏に群れが抜ける前の適水温ではあるし、着いている場所をもっとしぶとくルアーでさらうべきだった。
本式のシーバスアングラーはもっと釣っているだろうが、LTアングラーの報告としては以上となる。次の満月大潮にフィードバックして、釣り残しのないようにいきたい。
<井上海生/TSURINEWSライター>
大阪湾奥エリア