5月の最終週、3月末から長く続いた雪代もようやく落ち着き始めた尻別川本流。今シーズンは、大物を狙って行こうと考えていたので、昨シーズンよりも早めに竿を出してみようと家から5分ほどの近場のポイントに通い始めました。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・小峠龍英)
Day 4:全くの無反応で苦戦
それから数日後の仕事終わり、昼過ぎに雨が降ったこともあり、夕方は曇り空で小雨が時折パラつく様相。これはチャンスなのではと思い、2時間勝負に出ることにしました。前回と近い状況に期待は高まります。
しかしながら、現実は厳しいものでした。スプーンをローテーションしてもミノーに切り替えても全くの無反応。小型のバイトもありません。その区間の今まで反応のあったポイントは全てチェックしましたが、全くの虚無。あっという間に時間は過ぎ、もう時間切れ間際。あと10分で切り上げて帰宅しなくてはなりません。
ボックスにあるルアーは全て試した後でしたが、別のツールボックスに貰い物のオールドルアーを入れていた事を思い出しました。
ヘリン社のフラットフィッシュという非常に古いルアーで、サイズの割りに軽く投げにくいため投入したことはほとんどない代物。ここまできたらダメで元々、このキャストで帰ろうということで、フラットフィッシュをスナップに取り付けます。(釣り人の言う”これでラストキャスト”は信じてはいけません。)
大型ブラウントラウト登場!
このフラットフィッシュは、グリグリウネウネと強い波動を放ちながら潜っていく変わった動きをするルアー。後から知ったのは主にトローリングで使われていたそうです。
ラストキャストと意気込んだものの、飛距離はあまり出ず15mほど先に着水。流れに乗せながらゆっくりリトリーブすると、ブルブルと波動を出しながらゆっくり潜っていきます。
このポイントは、岸際がドン深になっていて回収寸前まで気が抜けません。グリグリと潜って流れていたルアーが流れと平行になって岸手前3mの木が沈んでいる辺りをかすめた瞬間、ロッドを引ったくる強烈なバイトが。
すかさずアワセると、爆発する水面に蠢く銀鱗、ブンブンと首を振り抵抗する大きなブラウントラウトが見えました。重厚なファイトを落ち着いていなしながらネットを取り出しますが、ネットに対して大き過ぎる魚体。間違いなく55cmよりも上です。
それでも何とかネットに滑り込ませ勝負あり。自分の手首の倍はある太さの魚体、三つに割れた顎を持った雄のブラウンは60cmもありました。このポイントのさらに数km上流で小型のブラウンを釣ったことがありましたが、ここまでの大物は初めてでした。
コンボは大物狙いにチャレンジ
ブラウンを流れに帰しその日はそれで終了。帰宅中の社内で想定外の大物に興奮しながら、今シーズンの本流は大型ブラウンやスーパーレインボーなどの大物狙いもやっていこうと決めました。(ちなみにこの記事を執筆中の6月はかなりの連敗を喫しております。)
<小峠龍英/TSURINEWSライター>
尻別川