4月5月も抜けて水温が高くなり魚が動き始めると、どの魚を狙って釣ればいいか迷うことがある。特に今好調の大阪湾奥では、この海に10年通っている筆者も困るほどだ。そんなときに役立つのが、去年のスコア。何が釣れていたか確認すれば、優先順位の参考となる。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
2022年春の釣りスコアを振り返り
去年のスコアすなわち釣果は、参考になることもあるし、そうならないこともある。特にアジや青物の回り物は本当に無意味で、そもそも回遊があるかどうかもわからなかったりする。回遊魚は自分で釣って探すか、ネットやSNSを利用してフレッシュな情報を見たい。
筆者の去年の個人的なスコアを振り返ると、以下の通りとなる。同じ場所のアングラーがいればヒントにしてほしい。水温が似たような地域のアングラーも、参考になるはずだ。
なお、昨年の釣果はスマホの魚の撮影日を基準として、比較してみる。
5月シーバスメバル
今年の5月は気温が高かった気がするが、海水温をチェックしてみると実は去年とほとんど変化がない。0.8℃程度の違いに留まる。この時期、去年はシーバスが非常に好反応だった。メバルのバチ抜けプラグを使って、シーバスをLT化する釣りを実験していたのだ。昨年の海面は小さなクルクルバチばかりだったので、小型のバチ抜けプラグが炸裂した。今年はもっとバチのサイズが小さく、今のところ同じ場所を打ってもシーバスの釣果がない。
メバルの活性も高かった。同様にバチ抜けパターンの群れをプラグで釣りまくった。今年も最大尺級に迫るサイズが出ている。この釣果は昨年と同じなので、このまま続行でいい。
6月中メバルアジは少なし
水温が上がってきてシーバスが姿を消したのが、6月半ばだった。汽水域のメバルがいないポイントでやれば小型がたまに顔を出したが、いつからかボラが優先して食ってくるようになったので見切った。それを言えば、今はボラが雄大な群れをなして海を支配しているので、今季はLTシーバスは難しいかもしれない……。実はこの記事を書いている日の明後日が6月最初の満月大潮なので、ここで釣れなければバチ抜けシーバスは終わりである。
6月中はメバルが引き続き釣れていたが、春時期にほぼ回遊のなかったアジが豆々サイズで反応し始めた。その後のことまで言うと、私は昨年、なんと一年中まったく成長しない豆々アジに翻弄されることになる。アンダー10cmのアジを攻略するために、群れの密度の濃い泉南に通いつめた。どうしてこんな小型のために、と嘆く思いだったが、釣り人の性だ。
先日の釣行では大阪湾奥にも居着きの豆アジの反応を確認した。サイズはまったく物足りない上、春の回遊には出会うことができなかったが、居着きの反応は悪くない。
まだ釣れていない魚と出会えるか
6月上旬時点で去年と比べてまだ釣れていない魚といえば、まずはシーバスだ。昨年は50尾近く釣ったが、今年は0なのだから壊滅的というか、壊滅そのものである。回遊の良型アジも釣っていない。おそらく産卵のアジはアフターに入っているので、深追いはよくなさそうだ。シーバスは、明後日(6月3日)の釣行が、昨年の釣果がストップした時点から考えると、ほとんど最後の望みとなる。