伊豆の最高峰・天城山の北麓に源を発し、伊豆半島中央部を北流、沼津市内で駿河湾へと流入する狩野川。今年は5月21日に解禁日を迎えた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)
狩野川を紹介
この河川最大の魅力は、終期になると大アユ河川に変貌することだろう。初期は釣りごろサイズが30~40尾、場所や時合いに当たれば50尾超の釣果が出る。その反面、天然遡上が多い年も少ない年も、終期になれば大アユが釣れるのだ。
釣りが可能なのは、本流筋では伊豆市の西平橋辺りから伊豆の国市の神島橋辺りまでの約18km。支流の大見川は、合流点から6kmほど上流まで。それより上流にもアユはいるが、頭上に木々が覆って釣りづらい。
初期
初期に釣行するなら、上流部がオススメ。西平橋上流、鈴ケ淵下流、嵯峨沢橋上下流、田沢橋上流、矢熊橋上流辺りが狙いめだ。
鈴ヶ淵から田毎大淵は、淵と瀬が断続する流れで、底石が大きく、流れが複雑で変化に富む。
嵯峨沢橋上下流は大石が点在して長い瀬が続いており、川全体がポイントだ。私は、座頭淵から吉奈川合流点辺りの区間によく入川する。
田沢橋上流は、早瀬・急瀬・深瀬・平瀬・チャラ瀬とさまざまな流れがあり、グループ釣行にいい。
矢熊橋上流にある松の瀬は早瀬、急瀬、荒瀬と続く押しの強い釣り場。下流に大淵が控えていることから、常に野アユの供給がある。
盛期
盛期は、瀬よりもチャラ瀬のほうが数が伸びるので、中流域がオススメ。上流から雲金橋、松ヶ瀬吊り橋、宮田橋、あさひ橋と続く。オトリ店の多いエリアで、狩野川の中心的な釣り場だ。
雲金橋上流の狩野グラウンド前の瀬は白波立つ段々瀬になっており、一発で追ってくる。その下はトロになっているが、見た目以上に流れが強く、安定して釣果が出る。
吊り橋上流の左岸の瀬は一級ポイントだが、その下流に広がるチャラ瀬を見逃しては釣果は伸びない。日が昇り、11時を過ぎたころから辺り一面でアユがハみ出す泳がせ釣りのポイントだ。
宮田橋上下流はアユ釣り銀座となっており、超一級のポイントが続く。橋上流は複雑な流れが広がる平瀬、橋下流はトロ瀬になっており、下流の大トロから野アユが指してくることもしばしば。
あさひ橋上流は平坦なトロ瀬が続くが、大石が点在し、ポイント選びには困らない。橋下流は大石のある複雑な瀬が続く。水量が豊富なため、渇水期に強い釣り場だ。
終期
終期に大アユを狙うなら大仁地区がオススメ。大見川合流点上流の修善寺橋から伊豆縦貫道大仁中央IC近くの神島橋辺りまでが釣り場になる。
修善寺橋、狩野川大橋、神島橋辺りの瀬もトロもある場所もいい。時期によって瀬に着いているのか、トロに溜まっているのか不明なとき、この3カ所ならどちらの流れもある。
大アユの季節は9月中旬から10月いっぱい。大石は少ないエリアだが、消波ブロックの脇などを探っていくと、思わぬ場所で釣れてくる。
<週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>
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