赤一色の魚体に沸き立つ上越日本海へ向かう。そう!今年も「乗っ込みマダイ」がやってくるのだ。日にちは5月3日(水)マダイ1日便。心を躍る短い季節をひと足先に堪能してきたのでレポートしよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・藤岡和貴)
待望のヒットもバラし
ついに、筆者の強い当たりが来た!今年初めての乗っ込みマダイに緊張が走る。しかし、巻き上げのやり取りで思ってもない出来事が起きた。チモト手前でハリス切れを起こしたのだ。
前述で記述したがフロロカーボン6号/フロロカーボン4号の基本に忠実な仕掛けであったがそれが一番の原因であった。ハリスを切るほどのマダイがいる事を想定していなかった事だ。
昨年、一昨年と同一の仕掛けで十分にマダイを確保することが出来ていた。しかし今年のマダイは型が良い魚体が多いようだ。簡単にハリス切れを起こすとは筆者は考えていなかった。要するにマダイを甘く見ていたのである。
そんな事は、たまたまであろうと安易に考えていたため、バラシを連発する事となる。不運のお祭りを含めるとバラシは5回だ。ハリスだけでなく針まで折られた。マダイのバラシは群れを散らす結果に繋がる。ミスは結果として周り全体の釣果に結び付くのだ。
仕掛け変更でマダイキャッチ
予想に反したマダイの強さに、呆然としている訳にはいかない。このままでは終われない。仕掛けを秋の青物対策で製作したフロロカーボンライン8号/フロロカーボンライン6号に切り替えた。仕掛けは同様の重めの仕掛けで挑む。活性が高くない以上、チャンスはそう多くはないはずだ。
底に潜むマダイを狙いながらゆっくり落とし込んでは誘っていくと、本命の強い当たりが再び訪れる。さすがに手に汗握る瞬間を感じた。ここまで慎重にマダイとやり取りしたのは久しぶりだ。仕掛けの改良で手堅く60cm級マダイを確保する事ができた。ホッと一息つく瞬間だった。
マダイは底から来たのか真っ白な姿であった。海水のコンテナで泳がせていると徐々に鮮やかな赤色に変わっていった。まだ産卵に向かう直前ではないだろうか。数日前の雷雨から海水温の低下にともないじっと底に張り付いていた可能性が高い。
最終釣果と反省点
もう1枚マダイを追加し、最終的にマダイ2枚でフィニッシュ。バラしは多数……。乗っ込みマダイを軽んじていた事が今回最大の敗因だ。例年の概念は通じない事をあらためて知る事となった。
乗っ込みマダイは浅場で狙うためにマダイと仕掛けの距離も短い。そのためマダイはパワフルだ。ふとした大物には対応が出来ない。次回の挑戦は5号以上に組み直したいと強く思う1日となった。
<藤岡和貴/TSURINEWSライター>