熊手、バケツ、クーラーボックス。潮干狩りに行くとなると、それなりの道具類が必要になりますよね。今回はそんな潮干狩りの持ち物を、必須の道具から、あると便利なものまで紹介。また、持ち帰ったときに使う道具も紹介していこうと思います。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

【ターゲット別】狙う貝で変わる!追加の専門道具
次に上級者編として、特殊なケースに対応した道具を書いていきます。
マテガイ狙い:塩・ジョレンなど
マテガイとは、長細い葉巻のような二枚貝。この貝を採るには、マテ貝の巣穴を見つけるために砂を平らに切り取るジョレンや左官鍬。マテ貝を巣穴から出せるための、塩とその入れ物(ドレッシング用の入れ物等)が必要となります。潮干狩りで唯一「捕まえる」といった作業が必要になるので、ゲーム性があって結構面白いです。
また、塩抜きも必要なく、アサリよりもややミルキーな風味がとても美味しい、優等生な貝。特殊な採り方なので上級者編で書きましたが、道具はシャベルなど100均で揃えることも可能です。
アカニシ貝狙い:水に浸かる服装など
アカニシ貝はサザエに似た巻貝。4~5月は砂に潜っていて、アサリ採りをやっているとたまに見つけることができるのですが、基本、専門で狙うのは水温が高くなる6~7月。この頃になると産卵のため砂から出てきて杭や岩にくっついています。

干潟は好まず、干潮の時間帯でも水が引かないような所にいるので、これを専門で採るには、海パンもしくはウェーダーの着用が必須となります。さらに、カニの襲撃にも遭遇するので、軍手も必須。また、機動力がものをいうので、入れ物は網がベストです。

ホンビノス貝狙い:大型クーラー
アサリ狙いとホンビノス貝狙いはほぼ同じ道具で問題ないのですが、準備するクーラーボックスが違ってきます。ホンビノス貝は大きく(自己記録は280g!)、しかもポイントを探り当てればたくさん採れてしまうので、クーラーボックスは20リットル前後か、それ以上が標準(アサリ狙いなら6~10Lで充分)となります。
色々書かせていただきましたが、上級者向けとはいえ、割とシンプルな道具で楽しめるレジャーが潮干狩りの魅力でもあります。シンプルな道具でたくさん採れれば、それだけたくさん貝がいる証拠ですし、逆にそれほど採れなければ、貝はあまりいないということ。
あまりジタバタしないで、最低限、晩のおかず、酒の肴になればいいかな、なんて筆者は考えています。中には大掛かりな道具、巨大なクーラーボックスを持ち込む方もいますが、ここはレジャーという視点で書かせていただきました。
【快適性アップ】あると便利!潮干狩りお役立ちグッズ
というわけで、ここからは必要なものというよりも、あると便利なもの、楽なものを並べていきます。

休憩用:椅子・レジャーシートなど
休憩用に椅子やレジャーシート、簡易テントなどもあると楽です。特に家族で楽しむときは休憩用の拠点を作っておくといいでしょう。椅子は腰がすぐに痛くなるアラフォー以上は要検討。ただし、砂地では足が潜るので、場所によっては箱型のものがおすすめです。

安全用:救急箱・防水時計
貝殻などで怪我をすることがあるので、絆創膏なども用意しておくといいです。筆者も何度かお世話になりました。
また、潮の引く時間、また満ちてくる時間を知ることは安全上でも重要なので、防水時計や防水ケースに入れたスマホなども携帯しておきましょう。

運搬用:キャリーカート
広い干潟や砂浜などではあると大変便利。貝が大漁に取れた際の帰り道にも重宝します。
海水持ち帰り用:空ペットボトル
海水の持ち帰り用として。現地の海水が一番元気に砂を吐いてくれます。1.5Lを2本くらい持っていくのがおすすめです。
【帰宅後編】持ち帰った貝を美味しく食べるための道具
折角採った貝。美味しく食べるには、帰宅後も一仕事しなくてはいけません。最後にアフター潮干狩りで必要なものを並べていきます。

砂抜き用:エアーポンプ
砂抜きのときにエアーポンプを使ってエアレーション(酸素供給)しておくと、貝が弱りにくく、しっかり砂を吐いてくれます。
塩抜き用:古新聞
実は最近手に入りづらい古新聞。貝を干すため(塩抜き用)に使います。段ボール等でも構いません。
保存用:ジップロック・真空パック
たくさん採れれば、貝は冷凍保存がおすすめ。貝類は冷凍することで旨味成分であるコハク酸が増加すると言われており、さらに旨味が増します。
ただし、冷凍中でも空気に触れると冷凍焼けなどで美味しくなくなるため、長期間保存するつもりなら、密閉できる「ジップロック」(フリーザーバッグ)や真空パック用の袋に入れ、できるだけ空気を抜いてから冷凍庫で保存しましょう。
袋は、ある程度の量をまとめて入れられるLサイズなど、少し大きめのものを準備しておくと作業しやすく便利です
調理用:貝専用の調理器具
酒蒸しやパスタ等、貝料理は鍋やフライパン(特にフライパン)を多用します。しかし、分厚い殻はフライパンを傷つけたり、テフロンをはがしたりしてしまいます(特にホンビノス貝!)。

筆者も過去に5,000円位で買ったティファールのフライパンをダメにし、妻のお怒りを買ってしまったこともありました。多少ボコってもいい、専用のものを1つ準備しておくことをおすすめします。
<尾崎大祐/TSURINEWSライター>