3月にもなれば北海道の冬も最終盤。積み上げられた路肩の雪も少しづつ小さくなり早朝の除雪車の音を聞くことも少なくなってくる頃、凍てついた渓流の氷も落ちて釣りが成立する条件が整ってきます(釣れるかどうかはまた別)。というわけで早速数日かけて4本の川に越冬鱒を探しに行ってきました。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター小峠龍英)
Days 3:雪代前のイワナ沢へ
数日後、今度は昨シーズンに足繁く通ったイワナの沢へ向かいます。その沢はアメマスの遡上は無くヤマメもいない100%エゾイワナのみ生息する場所です。昨シーズンの4月に入る頃には多くの尺上イワナを手にした他、たくさんの行者ニンニクを摘んだお気に入りの渓流です。
気温が上がってきたとはいえ、まだ多くの雪が残る中入渓します。予想通り雪代はまだ始まっておらずまたその流れは氷の様な冷たさ。実績ポイントを探りながら釣り上がるも反応なし。
そうこうしている内にその区間で最も深い落ち込みのあるポイントに差し掛かります。5gのヘビーシンキングミノーをしっかりボトムに届けてゆっくり誘う作戦で様子を見る事数分、黒い影が勢いよくミノーを追い始めます。
今の時期のイワナはスイッチを入れるまでが難しいですがどうやらうまくいったようです。さらに誘う事数投、ついにバイトしてきますがここで掛け損ねます。その後時間を置く意味でも一旦その場所から離れ、上流を探りますが全く反応なし。
25cm級エゾイワナ顔出し
20分ほど置いたところでまたそのポイントに戻り、スプーンに切り替えてアプローチします。スローに誘う事数分、全く反応が得られずそこから68mmのシンキングミノーに替えてジャークとフォールを繰り返して誘う作戦に出ます。
さらにキャストを繰り返すとまた黒い影が今度は猛然とチェイスしてきます。数回のミスバイトの末、怒りが頂点に達した(様に見える)イワナがついにミノーにかぶりつきます。
ロッドティップに乗った重みからそこまでのサイズではないと分かったものの久々のエゾイワナに大歓喜。大きなランディングネットで掬い上げたそのイワナは約25cmほどのアベレージサイズ。越冬明けなのか痩せ気味だったので手早く撮影し身を切る冷たさの流れに帰すと勢いよく底に戻っていきました。
イワナはこれからが本番
雪解けは源流ではイワナの呼び水とも言えるイベント。これからGW頃までがイワナの最初のハイシーズンなので非常に楽しみです。
<小峠龍英/TSURINEWSライター>