3月11日と12日の2日間、『キープキャスト2023』が開催された。釣具メーカーのブースが並ぶ中、釣り人の夢が詰まったカヤックに多くの注目が集まったHOBIE JAPANのブースを取材。ルアー釣りと相性が良く、世界的にバス釣り愛好家から高い支持を得ている理由に迫った。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部 牧田亘)
カヤックはルアー釣りと相性抜群
カヤックとルアーフィッシングは非常に相性が良い。なによりも、釣り人が静かに移動できるため、水面下へのプレッシャーをかけにくいメリットがある。
そして、ボートなどプロペラがある船では近づけれないシャローや岩場、狭い河川にもアクセスできるため、普段からプレッシャーの少ない魚がいる場所に近づくことができる。
さらに足漕ぎのメリットとして、両手がフリーになるため漕ぎながらタックル操作も行うことができるので、正確なキャストやルアー操作で狙ったポイントへ送り届けることにより、効率的に釣果が得られる可能性を秘めている。
総合的に考えると、カヤックを使用したルアーフィッシングは、魅力的な水上アクティビティとして、今後さらに発展を遂げていくに違いない。
ただし、カヤックやSUPフィッシングのような水上アクティビティをする際は、今まで以上に自然へのリスペクトとフィールドの情報・知識も含め、自己責任を問われるレジャーアクティビティだと認識しておこう。
ブランドヒストリーはサーフボードから
ホビーカヤックヒストリーは1950年のラグナビーチのガレージから幕を開けた。創業者はホビー・アルター。ホビーが作るサーフボードはスムーズなライディングが可能で乗りやすいと評判で需要が増し、それまでの遊びがビジネスに発展。
海と自然をこよなく愛するホビーのイマジネーションによる想像はとどまることなく広がり、多くの人がより楽しく、より自由に水上で遊べるアクティビティを開発し続けた。
多くの研究開発と、様々な失敗を繰り返し、改善に改善を重ねながら1997年、世界初となるペダルを漕ぐことで推進力を得るMirageDrive/ミラージュ・ドライブが誕生。水面を力強く進むことができる新しいカヤックやセーリングの楽しみ方を実現させた。
アメリカのバス釣りとの関係/歴史
アメリカで盛んなバスフィッシングとの関係は深く、ホビー社独自のフィッシングチームも存在する。また、ホビーカヤックユーザーを集めたトーナメントも開催されるほどの人気ぶりとなっている。
バス釣り愛好家から絶大な支持
ボートほどの広範囲な機動力はないが、水面上のアプローチはボートで得られるメリットを凌駕しているといっても過言ではない。独自開発されたフィンドライブはシャローやウィードを超え、ショアからもオフショアからも攻めづらかったまだ見ぬポイントへのアプローチを可能にした。
サスティナブルな乗り物
なによりも、自分の身体と自然の力を使って遊ぶ乗り手として、ガソリンなどの燃料に頼ることなく、環境配慮性能が高いサスティナブルな乗り物としての認知も相まって、ホビーカヤックの魅力にはまるプロアングラーも多いという。
ホビーカヤックの安全性と安定性
釣りに特化することで、走破性よりも安定性を重視。船体デザインはセーリングで得た知識と技術を取り入れ、横揺れに強い相同型を採用。フラットでワイドになったことにより、スタンディングでのキャストを可能にし、様々な道具を身近に配置することでさらに快適性も高まった。
特筆すべきところは、水上での快適性を追求するが故、椅子の開発に特化したチームが存在する。水上での快適性にとことんこだわりぬいた開発姿勢が安定性、安全性に大きく貢献している。