サングラスは眩しさを軽減してくれるだけのもの、高級品はちょっと・・・とためらう方も多いのではないだろうか。筆者もそう思っていた内のひとりだが、実際に使用してみると文字通り世界が変わり、釣果が倍増。手放せなくなってしまった。今回は、なぜ偏光サングラスが重要といわれるのかをわかりやすく解説していく。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)
偏光サングラスの役割
サングラスは、眩しさを軽減してくれるアイテムとして、真っ先に名前が挙げられる。これに、乱反射光のギラつきを押さえつつ、必要な可視光線を透過する機能を加えて作られたのが偏光サングラスだ。
目に有害な紫外線(UV)も勿論カットしてくれるため、見やすくなるうえに目を保護してくれる、釣りのマストアイテムといえる。
渓流釣りで求められる性能
山奥というやや特殊な環境で楽しむ渓流釣り。では、渓流釣りに求められる偏光サングラスの性能は、どのようなものなのかを詳しく見ていこう。
目の保護性能
山奥で釣る渓流釣りは、早朝や夕方はやや薄暗い場所が多く、逆に日中になると川の水面が強烈に乱反射するために非常に眩しくなる。
また、川を遡行する最中に木々をくぐったりすることもあるので、物理的な意味での目の保護も必要だ。
ギラ付きカット性能
渓流釣りは流れや底の形状・水深を読み、魚が定位しているところまで自然にエサを流す釣り。これを怠るとまったくといっていいほど釣れないので、いかにストレスなく水面を見続けられるかが非常に重要となる。
この画像の場所で、偏光サングラスを通して撮影したものがこちら。
この画像を見たら、効果がおわかり頂けるのではないだろうか。
ときに明るく見えたらより釣りやすい
偏光サングラスには可視光線透過率というものがあり、この数値が大きければ明るく見え、小さければ暗く見える。
レンズカラーによっては薄暗い場所が明るく見えるカラーも存在するので、よくいくフィールドの状況によってカラーを使い分けて、さらに可視光線透過率にも注目するとよいだろう。
安全確保
渓流釣りは自然渓流を歩き回るため、とにかく足場が悪い。底の状態がしっかり把握できれば、転倒防止につながる。
偏光サングラスのカラーバリエーション4種類
各釣り具メーカーからは魚種やフィールドに合わせて、さまざまなカラーのものが発売されているが、そのカラーリングは大まかに分けると4種類となる。
それぞれにどのようなときに向いているのかを見ていこう。
グレー系
今回紹介するカラーのなかでは、もっともオールマイティに使用できるのがグレー系。感覚としては裸眼に近い見え方で、眩しさを強めにカットしてくれて、見え方の補正は少なめ。海のルアーシーンや磯釣りでよく利用されている。
オレンジ・ブラウン系
ものの輪郭を、よりハッキリさせる特徴を持つのがオレンジやブラウン系。その分、見える色合いは若干裸眼と異なる。水面が穏やかな湖や池の浅場にあるウィードなどが見やすいため、バスフィッシングでよく利用されている。
イエロー系
今回紹介するなかでやや異端なのがこのイエロー系。なんとサングラスなのに周囲が明るく見えるため、夕マヅメや夜釣りで使用する愛好家が急増中だ。常夜灯の反射などもカットしてくれるため、メバリングやアジングなどに最適といえる。
グリーン系
明るさにはそれほど変化がないものの、反射を効率よくカットしてくれるのがグリーン系。曇天や薄暗い場所でもよく見えるため、渓流釣りに最適といえる。筆者が渓流釣りで愛用しているのもこのグリーン系だ。