昨年10月に渓流が禁漁になり寂しい思いをしていたが、月日がたつのは早く、もう少したてば渓流解禁。早い所では2月に解禁しているが、飛騨地方はまだまだ寒く一部では残雪もある。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・細江太)
益田川漁協管内の近況
毎年のことだが、解禁前に今年はあまり期待できないなど、あまり根拠のないうわさを耳にする。だが、いざフタを開けてみればヒレピンアマゴが出迎えてくれ、昨年と遜色ない釣果を得られている。人間が思うほど自然はヤワではない。
毎年楽しく過ごせるのも、組合関係者の日々の研究や努力のおかげだ。あらためて感謝したい。親魚、卵放流をはじめ、稚魚、成魚放流を積極的に行っているため、確実に魚の数は増えている。
しかし全てにおいていいことづくめでもない。近年増えつつあるカワウによる食害だ。その影響なのか、アマゴはもちろんウグイやシラハエなども型が小さくなった気がする。また新たな鳥の飛来もあると聞く。組合もそれなりの対策を取っているが、なかなか成果が上がらず難しい問題だ。
さて解禁時の河川状況はというと、他県では観測史上最高の積雪と報道されているが、組合管内の積雪は小坂川の上流以外はほとんどないと思われる。だが雪代の影響で水温はかなり低い。
数釣りか型狙いか
ヒレピンアマゴは岩の中でじっとしており、釣れてもサビで真っ黒だ。腕慣らしを兼ねて、初期は成魚放流を狙うのも1つの手だと思う。漁協のHPに放流河川、場所、日時を詳しく紹介しているので、参考のうえ釣行していただきたい。
サビが残っていてもヒレピンアマゴを釣りたい人は、比較的水温が高い門和佐川、輪川、竹原川、乗政川などの管内でも下流地区の河川がおすすめだ。本流釣行は4月半ばごろからがぼちぼちといったところだ。
これはあくまで私の判断だが、釣った魚は引き舟に入れておき、最後に持ち帰る分以外はリリースする。そのとき、魚の色がきれいな状態のままなのが、前記した時期なのだ。ベストシーズンより早いと、釣ったときは白くてきれいでも引き舟の中でサビ色に戻ってしまう。
だが、ベストシーズンばかりに釣行できないアングラーには、やはり下流域から徐々に上流域へと移動することをおすすめしたい。
成魚の数釣りも良し、1匹でも見とれるほどの美形を求めるのも良し。どちらも渓流釣りだ。益田川水系はその両方を満たしてくれる所だ。釣り人や地元の人からの情報は組合でまとめ、ブログに記載している。釣行の際は役立ててほしい。
<週刊つりニュース中部版APC・細江太/TSURINEWS編>
益田川漁協管内