この冬は寒さが例年以上に厳しく感じる。クリスマス~年末年始にかけて寒波が襲来し、名古屋市内では10cm以上の積雪もあった。海の中の魚もさぞや凍えているだろうと思うが、それでも根魚たちは元気いっぱい。寒い夜は身近なベイエリアで、癒やしの根魚たちと遊んでみてはいかが。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
狙うポイント
ベイエリアの堤防で狙うべきポイントは3パターン。足元の底付近、沖のカケアガリの底付近、そして水面から底までの壁だ。最初の2つは分かるが、最後の壁って?と思った人も多いと思う。
根魚=底というのは広く知られていると思うが、底以外にも深さに関係なく、壁に付着したカキ殻などに身を寄せている個体も多くいる。水面から底まで、足元の壁には多くの障害物が付着し、根魚たちの格好のすみ家になっているのだ。
例えばジグヘッドを岸壁際ギリギリに落とし込んでいくと、水面直下でカサゴが食ってきた……なんてことも珍しくないのだ。
胴つき仕掛けの釣り方
胴つき仕掛けでの釣り方から説明しよう。仕掛けを足元まで落とし、オモリが着底したらゆっくり30cmほど底を切って少し待ち、アタリがなければ再び底へ落とす。
基本的に胴つき仕掛けでの釣りは、待ちの釣りになる。少し待ってアタリがなければ場所をずらして、同じように探っていく。
タナは壁から離れていれば底オンリー。壁ギリギリを攻めるなら、水面直下までじっくり探りたい。アタリがあってもサオ先が絞り込まれてからアワせるようにしよう。
ジグヘッドの釣り方
ジグヘッドであれば足元に落としてもいいが、基本はキャストする釣りになる。キャストして底を取ったら、ゆっくり持ち上げて落とす。この繰り返しだ。また持ち上げてしばらくステイさせておき、いきなりスッと横っ飛びさせる。静と動を繰り返すことで、魚に対して強烈にアピールするわけだ。
また着底と同時に手元にコツンとくるアタリもあり、そんな場合は即アワセ。ロッドにしっかり重みが乗ったら、テンションを緩めず一気に巻き上げよう。モタモタしていると、あっという間に根に潜られてしまう。
もちろん足元に落としてもいい。特にベイエリアによく見られる大型船の接舷バンパーには、多くの魚が着いている。その場合も壁際ギリギリを水面直下までしっかり探ろう。誘い方はリフト&フォールが基本。
もし根に潜られたら、まずは慌てないこと。張らず緩めずに待ち、魚が動く感覚が伝わってきたら一気にテンションをかけて勝負をかけよう。
資源保護に協力を
近年に限らず、身近なベイエリアではどんどん根魚の小型化が進んでいる。釣っても釣っても10cmに満たないような小型しか釣れないポイントも多い。原因は乱獲。根魚はビギナーにもとっつきやすく、釣りやすいターゲット。その分釣り荒れも早い。
食べておいしい魚だけに、キープすることは決して否定はしないが、過剰なキープは控えて食べる分だけを持ち帰るようにしていただきたい。また食べない魚は弱らないうちに、速やかにリリースを。いつまでもこの魅力的な釣りを楽しめるよう、皆で協力をお願いしたい。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>