クロダイかかり釣り初心者入門:最初の1尾を手にするまでのキホン解説

クロダイかかり釣り初心者入門:最初の1尾を手にするまでのキホン解説

イカダ&カセのカカリ釣りクロダイは、いよいよ数釣りが楽しめて型も狙える、一年で最も人気の高いハイシーズンの秋を迎えた。気候的に過ごしやすくなってくるので、この釣りに初挑戦するにはうってつけの季節だ。そこで今回は、この秋にカカリ釣りのクロダイを始めてみようと思っている皆さんへ、最初の1匹を手にするまでの攻略法を紹介してみたい。

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海釣り施設 イカダ&カセ

ダンゴの握り方

まずサシエをダンゴで包むが、直径6~7cmを目安に握る。指の先端を反対の手のひらに入れて、指の力で握るようにするとコンパクトに握れる。

水深1mにつき1回握る回数を目安に始めて、以降は力の加減でなく握る回数で割れるタイミングを調整しよう。

握ったダンゴはいったん床に置いて、手を洗ってから投入する。両手は常にきれいで乾いた状態にしておこう。

「トントン」と「ハワセ」

ダンゴが着底したら、穂先を胸の高さと水平に構え、少しテンションをかけておく。

ダンゴが割れたら穂先を腰の高さまで下げて、その状態でアタリを待つ。これが「トントン」と呼ばれる基本的な釣り方の1つだ。

ダンゴが割れるタイミングがつかめてきたら、割れを確認する前にラインを半ヒロから1ヒロ(1ヒロは約1.5m)余分に出してしまう「ハワセ」と呼ばれる釣り方も、簡単かつ効果が高いので覚えておいてほしい。

まずはこの2つの釣法からマスターしよう。

クロダイかかり釣り初心者入門:最初の1尾を手にするまでのキホン解説まずはこの2つからマスターしよう

注意点

リールを巻いて仕掛けを回収する場合は、サシエが回転して起こるラインのヨレを防ぐために、底から少し上で空アワセをして、残ったサシエを切るようにしよう。

また、専用ザオの穂先は繊細で折れやすい。リールを巻いての仕掛け回収時に、ハリやオモリをガイドへ巻き込まないよう、穂先を水面から高く離してラインを巻き取るようにしよう。

ここまでの手順が基本動作。これらの動作を繰り返すことでエサが底にたまっていき、自然と足下にポイントが出来上がっていくだろう。

仕掛けのなじませ方

クロダイかかり釣り初心者入門:最初の1尾を手にするまでのキホン解説ダンゴでなじませていく

クロダイは海底に落ちているエサも頭上から落ちてくるエサも食べ、流れに乗って海中を漂うエサも食べる。つまり、サシエがどういう状況にあっても、だいたい釣れるということだ。

ただし、海中には流れがある。

底では流れていないのに、上層の流れにラインが押されて底付近にあるサシエが引っ張り上げられたり、底での流れが速過ぎて、あっという間にサシエが流されては、さすがにクロダイも食わないだろう。

仕掛けをいい感じでなじませるには、オモリとラインの出し方を工夫すればいい。

同じトントンの釣り方でも、ガン玉Bを付けた場合とガン玉3Bを付けた場合とでは、サシエの浮き上がる高さに差が出る。同じハワセの釣り方でも、ラインを半ヒロ出した場合と1ヒロ出した場合では、サシエが海底を転がる距離に差が出るだろう。

海中の流れは思っているよりも複雑なことが多く、海上で得られる情報から全てを把握することは難しい。釣り人のイメージと実際の仕掛けのなじみ方は、必ずしも一致しないだろう。

ただ、正解にたどり着くまでオモリやラインの出し方を試行錯誤することは可能。

クロダイからのアタリがあれば、結果的にそれが正解。経験を積むほど、早く正解にたどり着けるようになる。頭を柔軟にいろいろ試してほしい。

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