海で釣りをしていると、水面や堤防際に魚の死骸を見ることが多い。それも、およそ天敵もいなさそうな大型魚が、なぜ?と思うほど死んでプカーと浮いていたりする。釣りをしている側としては、憐れに思いつつ、不吉にも感じる。魚はなぜ、突然このように死ぬのだろう?
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
魚の死骸が多いと釣れない?
さて、では、魚の死骸が多いと、釣り人には何かハンデがあるのだろうか?
答えは、「ある」だろう。魚が死ぬということは、上述のどのような理由であれ、彼らの活動の妨げとなる”何か”が海中で発生しているということだ。つまり、全体に活性が下がった状態であることは間違いない。赤潮、青潮、水潮。どれも釣りの追い風とはならない。
しかし、まったく釣りが不可能かというと、そんなこともない。プランクトンがメインベイトであるアジやメバルなどは、魚の死骸が多い海でも、多少食いは悪くなるが釣れる。机上の考えだが、フィッシュイーターが弱ったり死んだりすることで、もしかするとこのような小魚はむしろ快適に捕食できるのかもしれない。
無用な殺生禁止
堤防で釣りをしていると、あえてリリースせずに陸に放置され死なされたのだろう魚の姿を見ることがある。ボラやフグなど、いわゆる「外道」だ。このような殺生は、同義的な意味合いで本当によくない。
どの魚もそうではないが、釣られて海中にリリースされることによって活性が下がる魚種もいるのだ。「外道」もちゃんと生かしてリリースしてあげよう。
<井上海生/TSURINEWSライター>