秋のハイシーズン、大阪湾:泉南エリアの青物が絶好調ということで、泉佐野一文字へ釣行。ノマセ釣りに挑み、シオ(カンパチの幼魚)とハマチの釣果を手にすることができた。天候・海況・釣り座・周りの釣り人と、全てに恵まれた幸運な半日の釣行記をお届けしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)
大阪湾沖波止は釣行自体が一苦労
2022年秋、ハマチにサゴシ、中にはブリ・メジロにサワラと、大阪湾の各所での青物の釣果情報が連日のようにWEB上に飛び交っている。泉南地域も絶好調で、一攫千金を狙って多くの釣り人達が釣行を試みるも、釣り場の収容力には限界があり、まともな釣りができる釣り座の確保はおろか、釣行自体が一苦労という異常事態となっている。
私(筆者)も10月1日の土曜日の釣行を決めたはいいが、当初考えていた岸和田一文字は、午前中の渡船のWEB予約枠80人分が、たった1分間で瞬殺してジ・エンド。次善の策として現地先着順に渡船を受け付ける泉佐野一文字に行き先を変更したものの、こちらも一番船で波止に渡れなければ実質ジ・エンドの大激戦区。
徹夜で車を走らせて、前日23時ごろに泉佐野一文字に渡す葵渡船の駐車場に到着したにもかかわらず、無人の乗船場では、はるか以前に地元常連を中心とした何十人もの先客が一人一個の荷物を乗船場の並び列に整然と置いて、先着権を主張していた。この暗黙の「荷物置きルール」は、理不尽だと思ったところで覆す術はない。従うが吉と割り切って、一番後ろの荷物の後ろに私も1個手荷物を置き、一番船に乗れないかもしれないと不安を抱きながら、車中で仮眠をとることにした。
北寄り外向きの釣り座を確保
4時前に目を覚ますと、駐車場は多くの車で埋まり、乗船場には釣り人本人が続々と並び始めていた。私も専用カウンターに置かれた乗船名簿に記入して、全ての手荷物を持って乗船場の並び列に加わる。周りを見渡すと、目測で乗船定員の倍近くの数の釣り人がいて、乗船場の区画からも溢れ出ていた。ルアーマンが大半で、私を含むノマセ釣りやフカセ釣りの人は少数派。
出船10分前、船長の指示による乗船が並び順に始まると、先客が次々と乗り込んでいく中、私も幸いなことにラスト6人目で始発便に乗船できた。始発便は定刻の4時30分に出船したが、船中では全員救命胴衣とマスクを着用し、会話は控えめと、船長からの注意事項とコロナ警戒は心得たもの。
船は5分余りで波止に到着し、私は一番人気の1番の船着場で降りたが、ベストポイントの北端の赤灯台周りとその付近には入れず、辛うじて北寄り外向きの場所に釣り座を構えるのが精一杯だった。後から2番船に回った釣り人達は、船着場1番付近の外向きは何処にも入れる余地はなく、やむなく別の釣り座を求めて南へ移動していった。
なお、泉佐野一文字の形状と船着場などは略図のとおりだが、詳しい解説は、以前の投稿「大阪湾の沖波止紹介:岸和田&泉佐野一文字 都市近郊でアクセス良好」をご覧いただきたい。
また、乗船手続きやライフジャケット規格に関する主な注意事項などは、葵渡船のホームページの「お知らせ」に掲載されているので事前に確認しておいてほしい。
サビキ釣りで小アジを確保
夜明け前、波止上ではルアーマンたちがタチウオを狙っていたが不発。私はノマセ釣りに必要な小アジ釣りを確保するためのサビキ釣りの準備にかかる。
タックルは磯ザオ5号5.4mにミチイト5号を巻いた両軸リールをセットし、まきエサカゴはサビキの上下それぞれに付けるダブル方式とし、上カゴとサビキの間にクッションゴムを介する。サビキはフラッシュ仕様のサバ皮のハリ7号、幹糸7号、ハリス4号の小アジ釣り向けのノーマルなものを選んだ。
波止際は水深が5m足らずの浅い波止なので、タナは底ギリギリからを切るイメージで、投入地点は竿下よりも少し遠めの2本分ぐらい先に軽く投げ落とし、小アジのいる層を線ではなく面で捉えるように試みた。
夜明けまでは不発だったが、夜明けと同時に小アジが掛かり始めた。釣った小アジはスカリバケツに入れて活かしておき、使う分だけをビニールバケツに小分けするようにしたが、残念なことに豆アジ級が中心で、エサの活きアジとして使えるサイズをまとまった数キープするまでには時間を費やした。