新しい釣り場を開拓しようと、和歌山県の水軒一文字に初めて挑んだ。慣れない釣り場で悪戦苦闘の繰り返しの末に、4度目の釣行でようやくこの地域の名物の平鯵(ひらあじ)3匹を手中にした、へっぽこ釣り師の釣行記を綴らせていただきたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)
タナを下げて3匹目を追釣
7時半頃に、ベテラン師のペースが上がってきた。その隣の釣り人も平鯵を釣り上げ、私だけが取り残されつつあった。ここで思い切ってベテラン師に声をかけてアドバイスを求めると、「タナは7ヒロか8ヒロで、ポイントはかなり遠めにかわってますね」と快く応じてくれた。そこでタナをウキ下8ヒロに下げ、超遠投を試みる。
たまたまタイミングが合って遠くに飛ばせた時に、幸運にも魚が食いついてくれた。この1匹を逃すまいと、慎重に慎重を重ねて波止際に寄せてからの抜き上げが決まって、3匹目の平鯵の捕獲に成功。ベテラン師に釣らせてもらった1匹に感謝だ。
この後、近投の失投が不幸中の幸いとなった珍客の22cmの丸々と太ったイソベラ1匹を追釣して納竿した。最終釣果は29cm~27cmの型揃いの平鯵3匹、22cmのイソベラ1匹と、まだまだ数は物足りないものの、4回目の釣行でようやく格好のついた釣果を手にして、9時の迎え便で新波止を後にした。
船着き場に戻ると、おかみさんが明るく迎えてくれて、平鯵3匹の釣果を報告。早上がりの釣り人の中では40cm級のアコウを仕留めたルアーマンと、波止グレ7匹の常連の釣果が光っていた。釣果は夕食のお惣菜となり、苦労を重ねた分、いっそう美味しく感じられた。
今後の見通し
今回紹介した平鯵の回遊は短い周期で断続的に訪れ、秋までチャンスがある。青物の群れも散発的だが、和歌山の沖波止とあってタチウオの回遊は今後勢いを増してくるものと思われる。
船長の話では、盛夏には落とし込み・ヘチ釣りでのチヌ狙い、秋に入るとノマセ釣りで青物も狙えるとのことだ。水軒渡船のホームページの釣果情報は、上書き形式で過去の釣果は残らないので、こまめにチェックしてほしい。
<伴野慶幸/TSURINEWSライター>