私のフィールドは瀬戸内海東端の播磨灘、ひとり気ままなボート釣りのシーンで失敗から学んだ播磨灘ノウハウです。今回は、リングやスイベルにラインやリーダーのノットで、簡単に結べるのに強度もあり、たいへん便利な「東田結び」を紹介します。その簡単手軽で強度のあるものをお試しください。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター丸山明)
東田結び(移動結び)
移動結びとかいう呼び名もありますが、関西では東田結びと呼ばれています。元々、ジギングで使われ、根掛かりの際にジグだけを損失させてリーダーを守り、時合いを逃さない目的のノットで、リーダーの強度より若干弱いという微妙さのようです。
最初は根掛かり対策として覚えましたが、実は大変便利なノットで、テストの結果のように強度も必要にして十分なことがわかり、単純な結びほど強いという見本みたいです。ボートのもやい結びのようにボートを固定したり、山岳救助でも使われ、まあ単純な結びですが強靭です。
簡単で強い
ハーフヒッチを加えると相応の強度になる結束で、それでいて、まず簡単で素早く結束ができますので、最近は多くの釣り方で使用しています。老眼と手先の動きが悪くなると、複雑なことをするとかえって雑になり強度を落としますので、これです。簡単で素早く結べ、それでいて強度も必要にして十分な便利な結束です。
強度テスト
とにかく、バネばかりで引っ張って、破断する値を見てみました。アナログのバネばかりを見てのおおよその数値です。
強度
東田結びのみ 7-7.5kg
+ハーフヒッチ1回 9-9.5kg
+ハーフヒッチ2回 10kg以上余裕
計測方法:最大10kgのバネばかりで、ナイロン8号(約32lb)を引っ張り、破断数値。
40lb(約10号)=18kg 32lb(約8号)=14kg とすると、ハーフヒッチ1回加えればライン強度の70%以上、2回で80%を凡そ確保できれば、むしろ、本来目的の根掛かり対策が、効果ないほどの強度でしょう。
余談ですが、バネばかりの接続に8の字結びで輪を作りましたが、まったくびくともしません。二重8の字結びと言われるもので、接続部分が二重イトになるのが支障なければ、これもかなり強いい結束です。使用ラインを強度アップさせれば、強度数値も自ずからアップします。瀬戸内海播磨灘エリアで使用するのに十二分な強度を有していて、プロがジギングなどに使用す頻度が高いのも、理解できます。
結び方
簡単な結び方です。試してみてください。
結ぶリングに下から上に通す。
先端で本線の下から上へ輪をひとつ作る。
再度同様に本線の下から上へふたつ目の輪を作る。
先端をふたつの輪の下から上へ通す。
輪を締めるように先端部分を引いて、本線へ密着させる。
本線を引くと、結び目がリングに密着するので、先端を引き締め、本線も引き締める。
結び単体の場合は、これで完成。
必要に応じてハーフヒッチを追加する。
ハーフヒッチは1回ごとに締め込み、本線も同様に引き締め 完成。
揺れる船上でも仕掛け交換の際に慌てることなく、落ち着いて素早くできるノットです。