チヌ(クロダイ)釣りといえばシーバスと肩を並べる近場の大物代表で、「難しそう」と思われがちだが、実は都市近郊でも手軽に狙えるうえ、釣り入門ターゲットとしても十分なポテンシャルを秘めているのをご存じだろうか?ここでは入門ターゲットとしてのチヌの魅力を掘り下げてみたい?
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS編集部・中西)
淀川でのチニング釣行
ということで、7月13日は実際に都市近郊の河川でチヌが釣れるのか確かめに、釣行してみた。
今回ご一緒したのは、アクアウェーブ(AquaWave)・フィールドテスターの滝本さん。ライトゲームのエキスパートだが、チニングは今回が3度目ということで、初心者目線?で解説していただいた。
「マンション裏」へエントリー
今回釣り場に選んだのは、大阪のチニングのメッカともいえる淀川。河口から阪急電車の高架あたりまでが有望でポイントは広大だが、今回は河口に近い伝法大橋下流の通称「マンション裏」へエントリー。
実際電車でのアクセスが可能か歩いてみたところ、阪神なんば線の伝法駅から待ち合わせの有料駐車場まで10数分。そこからポイントまで5分ほどだったので、十分電車釣行も可能な距離だと言えるだろう。
開始時の状況
当日は大潮で、干潮が12時49分、満潮が19時39分。到着した15時半ごろはまだまだ潮が低く、エントリーした石積み波止先端と隣の石積み波止先端を結んだラインから陸側は干上がっていた。情報では潮が上げて石積み波止の間のゴロタ場がある程度の水深になると、エサを求めてチヌがその浅場に差してくるとのこと。
ちなみに、前々日にまとまった雨が降り川の水はかなりマッディで、魚から姿を隠しつつ釣るにはもってこいのコンディションだった。
滝本さんのタックル
サオ:ブレニアスS-78L
リール:エクスセンスC3000HG
ライン:PEライン0.6号
リーダー:フロロ2.5号
サオ:エラディケーターベイトフィネス マスター710LT-TZ
リール:レボ ウルトラキャストBF-8
ライン:PEライン0.8号
リーダー:フロロ3号
潮の引いている間はスピニングタックルの遠投でサーチし、潮が上げてきて近場の底の釣りになればベイトタックルに持ちかえる作戦だ。
沖のシモリ周りで40cm級キビレ
早速上流へ下流へキャストし、海底の地形を確認しながらチヌをサーチ。ところどころに石があり、やはり根掛かりも頻繁に起こるが、根掛かりを恐れていてはチヌは得られない。
開始から1時間ほどたったころ、あちこち探っていた滝本さんがアタリを捉えた。下流へ遠投しズル引き、シモリがあったので周辺をボトムバンプで誘っていると、前アタリが出たとのこと。
最初の1匹なのでしっかり食い込ませるため少し待ち、動きだした瞬間にアワセを入れてファイト開始。サオを大きく曲げてキャッチしたのは、きれいな40cm弱のキビレだった。
クリーパーバグ(CreeperBug)
今回滝本さんが使用しているのが、アクアウェーブから新発売されたクリーパーバグ。一般的にはすぐ放されてしまうかもしれないワームだが、強烈なエビフレーバーを配合しているため、先ほどのような状況でも安心して食い込ませ、フッキング率を上げることができるそうだ。
また、一口サイズの吸い込みやすいボディ形状と、静に動に様々な波動を生む6本のレッグ&腕と触角は、大きなワームでたたかれまくったスレたメジャーポイントのチヌに思わず口を使わせるのに一役買ったと分析できる。
なお、フリーリグで使う場合、シンカーとワームが離れやすいことで水によく馴染み、ボトムをコロコロと転がりやすくなるので、ペグ止めは付けずに使用することが推奨されている。
ボトムバンピングの釣り
今回滝本さんがメインで行っていたのが、フリーリグでのボトムバンピングの釣り。リグを跳ね上げさせながら底をたたくことでワームの存在をアピールし、フォールやステイでバイトさせるチニングの基本だ。ボトムバンピングしながらリーリングすることで誘いながら探ったり、今回のようにボトムズル引きとのコンビネーションでもバイトを誘発しやすい。
先にも触れたが、中層を釣るわけではないうえ、リグにある程度重量があるので、初心者でも戸惑わずアクションすることができるだろう。