今回は、釣り人の皆が楽しい釣行をするために注意しなければならない点や、釣りをする上で必要な最低限のマナーを6項目にまとめました。例え知らなくて悪気が無かったとしても、知らないでは済まされないようなトラブルに発展する場合がありますので、ここにて紹介させて頂きます。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター杉浦剛)
テトラ帯での釣り
テトラ帯は波が荒く、潮も強く流れているため、絶好のポイントになる場合があります。しかし、足場が不安定であり落下、落水してしまう危険性があります。救命胴衣を身に着けていても、テトラとテトラの間に落ちてしまうと、波が打ち寄せる度に海底へと引きずり込まれていき、死亡事故となるケースが多いです。
テトラ上は足場が不安定なだけでなく、新しいテトラはツルツルと滑りやすく、古いテトラは緑の藻などが付着していてヌルヌルとしています。どちらも滑りやすくなっており非常に危険です。テトラ帯での釣りは経験を積んだ上で、スパイクシューズの着用などで安全対策を万全にしてから行うようにしましょう。
先行者がいる場合
釣り場をあらかじめ決めて、到着してみたらもう既にその場所で釣りをしている方がいる場合は多くあることです。先端角などの場合は、先行者が多方向に投げ分けている可能性もあります。
残念ですが移動する事をオススメします。もしどうしてもその場所で釣りをしたい場合は、必ず先行者にあいさつをしましょう。隣で釣りをしてもいいか、一声かけて確認しましょう。OKかNGかは先行者次第ですが、まず一声かけることがとにかく重要です。
何も言わず釣りを開始してしまうと、言い寄られたり、怒鳴られたりと、トラブルになっている場面を散々見てきました。一声かけておくことで、仕掛けを絡ませてしまっても大目に見て対応してくれたり、大物を掛けた時には快くタモ入れをしてくれたりなど、険悪なムードにならない場合が多くありますので、一声かけることは、非常に重要だと思っております。
隣の釣り人との間隔
仕掛け同士が絡まってしまうことを、釣り用語でオマツリと呼びます。このオマツリは、仲間同士であれば何やってんだいと笑って済むのですが、他の釣り人とオマツリした場合は笑いごとではなくなる場合があります。やはり言い寄られたり怒鳴られたりといったトラブルになる可能性が大いにあります。
真っ直ぐ投げていても、風や波で仕掛けが横へ流されたり、隣の釣り人がこちら寄りへと投げていたりと、気を遣いながら、窮屈な釣りとなってしまいますので、隣の釣り人とは十分な間隔を空け、釣り人と釣り人の間に割り込むことは避けましょう。決まりではありませんが、どの釣りも基本的に先行者が優先です。その場を諦めるのが得策ですが、どうしても間に入って釣りをしたい場合は、両隣に一声かけて許可を得る事が重要です。
ゴミを捨てないことは鉄則
釣りに限らず、ゴミの投棄は許される行為ではありません。隣の釣り人がタバコを海へポイ捨てしていたり、隣の釣り人がコンビニ弁当の空やコーヒーの空き缶を堤防上に放置したまま帰っていった。そういった場面を目撃してしまった時、自分も同じことをしても許されると決して思ってはいけません。
言い訳は一貫して皆同じく『他の人もやっている』です。そういった意識は捨て、自分が出した飲食などのゴミ、ラインや仕掛け類のゴミ、自分の釣りをしていた場所は来た時よりも綺麗にする位の心持ちでいるように心掛けましょう。現状、ゴミの目立つ釣り場が多いですが、この先徐々にでも、綺麗な釣り場を増やしていきましょう。
漁業関係者への配慮
仕掛けを投げる際、慣れるまでは右や左に飛んでしまったりと、なかなか狙い通りに投げるのは難しいことです。もし船にぶつけて傷をつけてしまったり、仕掛けを係留ロープに引っ掛けてしまったりすると、漁業関係者が思わぬ怪我をしてしまったり、運行自体に支障が出たりと、大きな問題となります。こういったことを起こすと、釣り自体を禁止されてしまう場合があります。係留されている船が動き出す際にも邪魔となってしまう可能性もあります。
狙い通りに投げられるようになるまでは、船が近くに停泊していない場所で釣りをするようにしましょう。船が往来する場所はカレイの好ポイントでもあるので、ついその場所へと投げ入れてしまいたくなりますが、もし船が岸壁の近くを通過した場合に、船の先端やスクリュー部にラインが絡まり、タックルごと海へ引きずり込まれてしまい紛失や破損してしまう危険性があります。
双方にとって何一つメリットがありませんので、係留船の密集している場所での投げ釣りは極力避けるようにしましょう。そして、もし船が目の前を通過するような時は、急いで仕掛けを回収するように心掛け、トラブルを回避しましょう。