かつて相模湾茅ヶ崎で2~3月の定番だった「イワシメバル」は、近年メバルはもとより、カサゴやヒラメ、ハタ類やスズキなども交じる「泳がせ根魚五目」となって釣り人を楽しませてくれている。ここではこの釣りの基本タックル、釣り方、釣況を紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:ちがさき丸)
タックル・仕掛け
竿は軟調胴調子のメバル用のほか、2m前後ライトゲームロッドでも十分に楽しめる。
リールは小型両軸でミチイトPEライン1~2号を150m以上巻いておきたい。
仕掛けはハリスはフロロカーボンライン3~4号80cm、ミキイト同4~5号、ハリは伊勢尼10号など。ちがさき丸ではオモリ30号。
ヒラメやハタなどを狙う場合はメバル釣りで使用するヤマメ、メバルバリでは軸が細すぎるので、ターゲットに合わせて使い分けたい。大型魚を想定する場合は伊勢尼やチヌバリなどがいいだろう。
根周りを狙うので、オモリ仕掛けともに、予備を多めに持参したい。
エサ
エサは生きたカタクチイワシ(シコイワシやセグロイワシともよばれる)。足元のイケスに2、3匹入れておいいて、小網で優しくすくい、軽く目を隠すように持って、下アゴの先にハリを刺し、そのまま上アゴまで貫きハリ先を出す。
オケにたくさん入れておいてしまうと弱りやすくなるので注意したい。
エサのイワシは、魚へんに「弱」と書くほど、弱りやすい小魚。ていねいに弱らせないように取り扱う。
釣り方
エサ付けしたら、仕掛けをできる限り水面の近くから投入。ドボンと勢いをつけて投入すると、エサが外れたり弱りやすい。
オモリが着底したら船の上下動でオモリが底をたたく程度の位置で待つが、根がキツイ場合などは多少底を切るといい。
竿先に動きがあっても、魚に追われた活イワシが暴れている泳がせ釣り特有の「前アタリ」なので、ここではアワせず、強い引き込みを待つか、優しく聞き上げて上方のタナへ誘い、強い引き込みがあったら追いアワセするイメージで確実にハリ掛かりさせる。強く早い聞き上げはアタリがなくなるので、あくまでも聞き上げる程度に。
ズドンと竿が突き刺さることもあるが、前アタリ~誘い、食い込みまでがだいご味だ。
釣果アップのコツ
根周りをできるだけ避けるのがこの釣りの重要なポイント。
仕掛けやオモリの予備などを十分に用意するのはもちろんのこと、「水深30m、20mまで浅くなっていきますよ」などといった船長のアナウンスに注意して、海底をイメージし狙うのが重要。さまざまな釣り場を転戦する場合は、その釣り場の特徴を押さえて、攻略しよう。