沖縄の160もの離島の中、車で30分もあれば1周できて、 釣りと観光、そして歴史ロマンまで感じることができる伊是名島という島があるということを知り、1泊2日でふらっとひとり旅に出掛けてみることにしました。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS編集部・佐藤理)
銘苅家住宅
チェックアウトを済ませて、最後に訪れたのは、銘苅家住宅。尚円王の叔父にあたる家系で、琉球王朝時代に代々、伊是名島の地頭職を務め、島の大切な神事なども司ってきたそうです。その直系家族が暮らしていた「銘苅家住宅」は、幸いなことに戦時中の災害も免れ、国指定重要文化財に指定されています。
赤瓦屋根の美しさと、沖縄本島にある首里城と同じ技法で作られた石垣はとても神々しく、格式の高さが感じ取れました。
また、銘苅家周辺の街並みは伊是名島集落と呼ばれ、古くから変わらない沖縄らしい佇まいに、本当に過去にタイムスリップしたような感覚になりました。庭にはところどころ赤いハイビスカスが咲き、さまざまなカタチの珊瑚を重ねて造られた石垣は非常に趣があって美しく、これはハブが住みつかないこの島だからこそ残せる姿なんだそうです。
リセット&パワーチャージの島
楽しい時間はあっという間。何処をとっても絵になる、まるで異空間のように美しい楽園ともいよいよお別れの時です。沖縄の歴史というと、今まで戦時中の辛く悲しい歴史ばかりを想像していましたが、かつての琉球王国迄時代を遡ると、そこには、日本には類を見ない程素晴らしい、英雄のサクセスストーリーが在りました。
目まぐるしく変わり続ける時代に逆らうように、島の歴史を誇りに想い、”そのまま残し続ける”という島人の地道な努力と真面目さに心打たれ、変わらないことの素晴らしさを再確認できる旅となりました。なんだか気が引き締まり、より前向きに仕事も頑張れそうです。
釣り人さんは勿論、少し立ち止まって心をリセットしたい方なども、沢山のパワーをチャージできるこの島に、一度訪れてみてはいかがでしょうか。