プロが教える「旬魚」の目利き:カマス 魔法のひと手間は「振り塩」?

プロが教える「旬魚」の目利き:カマス 魔法のひと手間は「振り塩」?

秋のルアーゲームで人気のカマスは、今から脂が乗っておいしい時期。今回はおいしいカマスの見分け方を、奈良県中央卸売市場の丸中水産株式会社勤務の著者が紹介。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)

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有吉紀朗

1967年兵庫県明石市生まれ。奈良県在住。水産系の学校出身で仕事も水産系。小型船舶免許も高校生で取得。釣り歴40年以上だけど下手の横好きで自分が釣れれば誰でも釣れる。

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振り塩が重要

カマスを購入、または釣り上げ下処理をすれば、まず塩を振る。刺し身、塩焼、天ぷら、フライ、煮物、蒸し物どんな料理にもできるが、まず振り塩をすることが大前提だ。これによって、余分な水分が流出してタンパク質が擬固して、グルタミン酸やアスパラギン酸が遊離しうまみ成分が増える。

最近は塩の健康への影響に関心が高まり減塩食品のブームだが、もっと素材に及ぼす作用にも目をむけてほしい。カマスはこの振り塩が劇的に味をかえる魚の代表だと思う。

プロが教える「旬魚」の目利き:カマス 魔法のひと手間は「振り塩」?箕島市場で撮影カマス、シログチ、ヒラ、マルアジ(提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)

釣り物としてのカマス

もともとカマスの仲間は南の海に多いが、昨今の温暖化に伴う海水温の上昇で北のほうまで分布が広がっているようだ。近年、大阪湾の波止周りでも回遊が増えたような感じがする。

あの歯をみてもわかるようにルアーはフィッシュイーターでルアーにも好反応がいい。カマス専用のサビキもある。

<有吉紀朗/TSURINEWSライター>