サビキ釣りの定番ゲストのサッパとコハダ(コノシロの幼魚)。骨が多いことやニオイが嫌でリリースしてはもったいない。おいしく食べるためのノウハウを紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター菊池英則)
「南蛮漬け」レシピ
サッパやコハダなどの魚を、フライパンなどを使って、サラダ油でよく揚げます。キツネ色になったら、冷ますまでの時間に甘酢を作ります。ニンジン、玉ねぎ、好みでピーマンを薄く切っておきます。
甘酢は、塩ほんの少しと、多めの酢、砂糖少々、醤油も砂糖と同じ量、輪切りにした鷹の爪(いわゆる唐辛子のこと)を混ぜて味見し、場合によってはみりんを加えるなど、好みの味に整えたら、一度沸騰させて作ります。軟らかい野菜が苦手な方は、甘酢が沸騰してから混ぜるといいでしょう。
野菜と甘酢が準備できたら、キツネ色の小魚を混ぜて味をなじませると完成です。一晩寝かせるとよりまろやかになります。
普段、魚があまり好きではない方でも、南蛮漬けにすることで魚の味が引き立ち、食べやすいようです。また、子どもたちにふるまう時は、唐辛子を控えめにすると辛くなくなります。ぜひ試してみてください。
「酢漬け」レシピ
次にママカリ寿司などに使える酢漬けのレシピを紹介します。よく、南蛮漬けでも酢漬けでも、「酢に漬けると魚の骨が軟らかくなって食べやすい」、とのコメントを目にします。確かに酢にはカルシウムを溶かす作用がありますが、科学的には魚を甘酢に漬ける程度では、骨が軟らかくなる根拠はないそうです。要は、味付けによって食べやすくなるということでしょうか。
ではレシピに入ります。まず、サッパやコハダを好みで三枚におろし(小さい場合はそのままでもいい)、水でよく洗った後、粗塩で浸けるか、濃いめの海水程度の塩水に1時間程度浸けます。
塩が染みたら殺菌を兼ねて酢で洗います。この酢はもったいないですが捨てますので、安いものを使います。そして、南蛮漬けと同じ要領で、鷹の爪、昆布の切れ端、酢、砂糖を入れた甘酢(塩と醤油は入れない)を一煮立ちさせます。酢を気持ち多めにするといいでしょう。
冷ましたら、魚を一晩漬け込んで完成です。
注意点としては、南蛮漬けと違い、魚を加熱していないので、早めに食べ切るようにしてください。手製のママカリ寿司やコハダの握りは、また格別の味わいがあります。
このように、ゲストの小魚も調理次第で高級食材に化けるのです。釣れた際はぜひ持ち帰ってみてください。
<菊池英則/TSURINEWSライター>