今週のヘラブナ推薦釣り場【神奈川県・鳩川逆ワンド】

今週のヘラブナ推薦釣り場【神奈川県・鳩川逆ワンド】

今回紹介する釣り場は逆ワンドなので流れは緩く、バランスの底釣りが可能。名前(通称)すらついていないので、ここでは相模川・鳩川逆ワンドと呼称して紹介しよう。

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(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース熊谷充)

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ヘラブナ釣り 淡水の釣り

鳩川逆ワンドの概況

相模川水系のジャリ穴に似ているが、定期放流はない。ただし口数が少ないので良型地ベラの出現率は上がる。神奈川県海老名市上郷付近を流れる相模川には、そのようなポイントがいくつか存在する。

逆ワンド上流端は相模川本流と水の交流はほぼなく、下流端のみチャラ瀬を介して本流と繋がる(吐き出すのみ)。よって本流が大増水しないかぎり、直接的に水が流れ込むことはない。

平時のおもな流入は鳩川からとなるが、仮にそうなら逆ワンドの水はもっと汚れているはずだ。ところが意外にも透明度は高いので、河川敷のジャリ下(地下水路など)などを介して上流側から水が流れ込んでいると考えるのが妥当だろう。上流端には、そのような痕跡が見受けられる。

平時はほぼ流れはないが、鳩川の水が吐き出されることによる対流が発生すると、無風にも関わらず上流側への流れがつくことがある。

今週のヘラブナ推薦釣り場【神奈川県・鳩川逆ワンド】鳩川逆ワンド概況図(作図:週刊へらニュース熊谷充)

また要因は不明だが、水位の変動がある。取材時は6時間ほどかけて10cmほど減水した。平時の満水ラインらしき痕跡も確認できるので、再び増水することは容易に想像できる。

この増減の要因はおそらく、東名高速の下流にある相模大堰(取水堰)によるものと考えられる。日中は水需要が増え取水して減水、夜は減るから取水が減り増水する。

相模川(中津川)水系の各地に点在するジャリ穴と同様な形態ではあるが、定期放流はない。よって魚影は不明。おそらくヘラの量は、定期放流されているジャリ穴よりも少ないはずだ。

魚影が薄いのだからアタリ数が少ないのは当然。さらにヘラの口数が少ないぶんだけ他魚種(おもにマブナ)のアタリも出やすい。水温が上がる盛期は宙釣りが主体と言われるのも、ここならうなずける話だ。

ならばここではなく、同水系の釣り場やジャリ穴のほうが手堅いだろう。だが定期放流がないゆえに、良型地ベラの期待感はこちらのほうが上。放流物の口数が多いと地ベラはほぼ期待できないが、口数が減れば交じる確率は上がる。ここに通う常連も、そのような期待感で釣行しているのだろう。

ポイント

水深がある鳩川吐き出し周辺がベスト。東岸なら吐き出し下流側のテトラ護岸、西岸なら吐き出し対岸周辺だ。両岸ともに下流に寄るほど浅くなるので、できればワンド全体の半分よりも上流側を狙いたい。

今週のヘラブナ推薦釣り場【神奈川県・鳩川逆ワンド】テトラ護岸の前は水深がある(提供:週刊へらニュース熊谷充)

吐き出し周辺の水深は1本半~2本ほどだが、東岸にある既設釣り台の前は、今回は計測していないので不明。

西岸へは、鳩川排水機場前を通って上流端を迂回すればアクセスできる。ただし近くにある三川公園の駐車場からはかなりの距離になるので、西岸に行くなら軽装が必須だろう。

釣り方とエサ

竿は東岸下流のテトラ護岸なら、沈み護岸のすぐ先から狙いめになるので8~10尺前後、その先を狙うなら13~15尺が一般的だろう。ただしテトラ形状と持参する釣り台の形状・大きさ・脚の長さによっては水際に釣り台を設置できない場合もある。

既設釣り台を除いて西岸は野地なので、釣り台を設置できる自由度は高い。竿は13尺以上が無難だろう。

今週のヘラブナ推薦釣り場【神奈川県・鳩川逆ワンド】斜め護岸の傾斜はやや急だ(提供:週刊へらニュース熊谷充)

低水温の3月上旬は底釣りがメイン。流れが強い時だけハリスオモリかライトドボンで止める。

エサはグルテンセットで、アタリが多くなったら両グルテンに切り替える。バラケを打つとマブナ(まれにコイ)が交じる確率が上がるが、それよりもアタリ数を増やすことを優先したい。

アベレージサイズは尺1寸~尺2寸で、まれに40cm近い地ベラが顔を出す。強引する大型マブナも交じりやすいので、タックルは強めで挑みたい。

<週刊へらニュース熊谷充/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
鳩川逆ワンド
入釣料:店売り¥800、現場売り¥1400。釣り台必携
問い合わせ:相模川漁協TEL046(210)3033
この記事は『週刊へらニュース』2021年3月12日号に掲載された記事を再編集したものになります。