東京湾はシーバスやサワラにタチウオ、イナダ・ワラサ・ブリなど、ルアーで狙えるターゲットが豊富。今回は東京湾原木中山の林遊船での実釣の様子と、タックル&釣り方を紹介。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・奥野忠弘)
釣り方解説
東京湾でのルアー五目釣りのタックルや釣り方は、乗合船のシーバス釣りの延長線上にある。以下ではその基本的な釣り方を紹介したい。
1. キャスティング
産卵後のスズキが週を追うごとに湾奥に戻ってくる時期となり、活性の高い良型を狙うのに効率的な方法がキャスティングゲーム。具体的には、1前後のバイブレーションプラグや、80~130mmのミノープラグをキャストして、トリヤマ周辺や、魚探の反応の濃厚なエリアを横の動きで誘って食わせる。
ミノーは、表層の魚を効率よく狙えるので、着水と同時に巻き始める。バイブレーションは、沈んだ魚を直撃できるので、着水後は、表層から数投ごとにカウントを増やしながら、底までていねいに探る。
底に魚が多い場合は、スピンテールジグのスローリトリーブやリフト&フォールが有効。
2. ジギング
シーバスなら12月末から5月上旬までが盛期で、東京湾内の各所から連日出船。
おもに水深15~30mのストラクチャー(障害物)周辺の中層から底にいる魚を狙って、メタルジグで群れを直撃する。
タックル
竿は6前後(約1.8m)前後で、胴に張りがある竿を使う。バスロッドならM~MHクラス。エサ釣り用のゲームロッドも流用できる。
気を付けたいのは、リールとライン。アタリの7、8割はフォール中にでる。ヒラヒラと自然にジグが落ちていくために、イトの放出がスムーズで、アタリを感じてすぐにアワせられるベイトリールが好適。
ラインの細さは重要で、ゼロテンションのフォール中のアタリは明確に手元に伝わることもあるが、フッとイトフケが出る程度の繊細な動きが多く、0.8号~1.5号PEラインがベスト。PEラインの先には、フロロカーボンライン5号前後のリーダーを2mほど結ぶ。
メタルジグの選び方
この釣りの主役となるメタルジグは、水深20~30mなら60gを中心に、潮が早いときや、素早いフォールスピードに反応する場合は100号程度まで。フックはジグの下方に細軸2本のシングルフックを装着。
ジグのカラーは重要で、光量や水色、水深など状況によって反応が違ってくるので、さまざまなものを用意しておきたい。重さ×種類×カラー×アクション……などなど。組み合わせは多岐にわたるので悩ましいがそこが面白いところだ。
釣り方
船長から「水深30m、下から10m」などとタナの指示があれば、この範囲を狙う。落とし込み中はスプールに親指を掛けてフォール中のアタリに備える。なお、水面まで上げてもシーバスは「エラ洗い」と呼ばれる首フリ動作でルアーが外れることが少なくない。いかにエラ洗いをさせないで上げてくるかも要求される。
巻き上げのさいのロッドアクションは多様だが、この釣りでは「落として、巻き上げる」だけの繰り返しで十分に釣ることができる。はじめはルアーを信じて「落として、巻く」を繰り返し、巻きのスピードに変化をつけて試してみよう。
<週刊つりニュース関東版 APC・奥野忠弘/TSURINEWS編>