海水温が低下してくると群れになり、本格的なシーズンインを迎えるカワハギ。今年も各エリアでエサの追いが活発になってきているようで好調だ。そこで今回は、冬のカワハギ攻略法を紹介。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・田中義博)
関東の主要ポイントと特徴
関東エリアの特徴と傾向を解説しよう。
竹岡沖
東京湾のメインステージ。浦賀水道航路の東側に位置し、カワハギが固まり始める場所でもある。なかでも陸地寄りの北側には「甚九郎根」その南側に「ゲバチ根」があり、どちらも水深18~20m前後。その西側に浮く赤ブイ周りも船団ができるポイントだ。さらに、そこから航路の東寄りにかけての水深20~40mも水温低下時に狙う場所となる。砂地にツブ根が点在し、この根に魚が着く。
剣崎~城ヶ島沖
東京湾口部から三浦半島の先端部を相模湾方面へグルリと回り込んでいく一帯。水深は10m前後の浅場から、60mの深場までバラエティに富んでいる。名前が付いた根は数多く、マダイのノッコミで有名な「吉野瀬」を筆頭に「エンゴ」や「灯台下」に「毘沙門前」。最深部となる「島下」など、一級ポイントが名を連ねる。
場所によっては砂地がある。しかし、ベースは起伏がある岩礁帯で、潮が速い日は根掛かりが多く、宙~ゼロテンションまでの縦の釣りでの攻略が求められる。
佐島~長井沖
三浦半島の西側・中腹に広がるエリアで、海岸線には岩場が多く、その地形の流れが海へと続いている。このエリアで最も有名なのが「亀城根」。潮通しのよさに加え、起伏の大きさからカワハギだけでなく、多くの魚が狙える一級ポイント。
この時期に狙う水深は20~50m前後と幅広く、岩礁帯がベースになるがゆえに、剣崎沖と同様、縦の釣りでの組み立てが求められる。
腰越~鎌倉沖
三浦半島の西側。その付け根といえる鎌倉沖から江の島周辺まで。ポイントは陸地から近く、冬場に多い北風にめっぽう強い。最大の特徴は海底に広がるカジメ(海藻帯)。10年前に比べると減少傾向だが、場所によっては健在で、その中を積極的攻めていく。
やや起伏がある岩盤の周りに、砂地の広がるエリアがあり、そんな海底形状の変化する場所に着く傾向が強い。
水深は15m前後から深場でも30m程度。縦の釣りだけでなく、集器を使って、カワハギが捕食する向きを意識した組み立てをする名手が多い。
<週刊つりニュース関東版 APC・田中義博/TSURINEWS編>