釣りで遭遇する事故や怪我の中でも、特に船釣りでよく遭遇するパターン3つを、筆者の体験とともに紹介します。安全釣行を心掛けましょう!
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・木村悠哉)
2. 釣具アイテム等での怪我
意外かもしれませんが、刃物などによる裂傷事故に遭遇するパターンも多いです。大量の出血や重傷に繋がることもあり、釣りを中断して港に引き返すケースもあります。
魚を締める際は要注意
揺れる船の上で刃物を扱うというだけで危険が想像できますが、大怪我に繋がることもあるので注意が必要です。
筆者の遭遇したケースは、同船者がナイフで魚を締める際に、船の揺れで誤って指を深く切ってしまったパターンです。一旦港に引き返し、救急で病院に駆け込んで7~8針縫う事態となりました。怪我人を降ろした後に再開しましたが、船中が複雑な空気に包まれました。
魚を締める専用のハサミも販売されています。脳締めや血抜きをするだけであれば、ナイフよりも安全なので筆者はこちらを愛用しています。
船体部品による事故
木製の部品のささくれや、割れたプラスチック部品で怪我をするケースがあります。筆者は備え付けのビールケースに座ったところ、割れていたためにお尻に刺さった経験があります。大事には至りませんでしたが、帰港まで終始立ち続ける羽目に。
PEラインによる事故
PEラインの巻き付きによる事故も遭遇率が高めです。経験上、根掛かりに焦ったビギナーが、PEラインを切ろうとして手に巻き付けてしまうケースが多いです。特にタイラバやライトジギングなどで使用する細めのPEラインは食い込みやすいので注意が必要です。
3. 転倒による打撲・骨折
比較的少ない事例ですが、よく揺れる船の上では転倒による打撲や骨折の事故に遭遇することがあります。打ちどころによっては後遺症が出る恐れもある怪我ですので注意が必要です。
船釣りにおいては軽い転倒は日常茶飯事と言えます。幸い筆者は重大事故に遭遇した経験はありませんが、頭などを打った場合は危険な事態に陥る可能性もあるので注意が必要です。
転倒回避のために
回避方法の一つは、常に周りで掴めるものを把握しておくこと。船からの落下事故を防ぐことにも繋がります。二つ目は釣り上げた魚のヌルヌルや血はすぐに水で流すこと。濡れていると余計に滑りやすくなりそうに思いますが、船のデッキは濡れても滑らないようになっているので心配ありません。逆に魚のヌルヌルや血が付くと、この滑り止め効果がなくなりますので非常に危険です。
転倒による骨折
骨折に遭遇した例は少ないですが、転倒の際に指を痛めた人がいて、後日の船長ブログで骨折していたという報告を見かけました。その人は丸一日竿を握ることができずキャビンで過ごされていました。打撲と同様に、転倒しにくい環境を作っておくのが重要です。