スピニングリールのメンテナンス術:『スプールエッジ』の小傷応急処置

スピニングリールのメンテナンス術:『スプールエッジ』の小傷応急処置

どんなに注意していてもスピニングリールに細かい傷や汚れが付くことは避けられない。ただ、スプールエッジの傷については見逃せない。応急処置を説明しよう。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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修復する欠点

上述のようなスプールエッジの補修は、賛否が分かれるところでもある。

メッキ処理が剥がれる

というのも、リールのスプールエッジは、非常に高度なメッキ処理がされている。そのおかげで、サビや腐食から守られるのだ。耐水ペーパーで磨くと、そのメッキを剥がしてしまうことになり、当然そのスプールは、腐食・サビが発生しやすくなることを避けられない。

実際、私が今回削ったスプールも、元は金色だったのが、色が剥がれて、削った部分はシルバーになっている。とはいえこのシルバーが、果たして「地金」なのかどうかは、わからないところがある。よって、私の感覚では、耐水ペーパーで削る(均す)のはアリだ。これでラインの放出はまったく問題なくなる(もちろん回収にも影響なし)。

保管に要注意

ただ、削ったスプールは、釣行後の保管には注意した方がいいのは確かだろう。具体的には水洗い後、自然乾燥させないで、さっとウエスで水気を拭うくらいの手はかけてやる。これで今まで削れたスプールも、実際、腐食などが発生したことはない。

ちなみに、自分でメッキ加工ができるキットも販売されているようだが、それだけでも一万円程度するらしい。まあ長く使うことを考えれば一つの投資ともとれそうだが、「人の手でメッキ加工」というのは、なかなかハードルが高い気がする…。

耐水ペーパーは必須

耐水ペーパーとマステキングテープ、できれば仕上げ剤。これがあればスプールにキズが入っても買いかえずに済むことが多い。繊細なイトを使うライトゲーマーには必須のアイテムだ。もしキズをつけてしまっても、絶望することはない。多少のキズなら、なんとかなる。

ただ、自身での処置に自身がない場合は、近くの釣具屋さんやメーカーに相談しよう。

<井上海生/TSURINEWS・WEBライター>